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山崎法律事務所


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弁護士コラム「ナズナ想」
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弁護士コラム「ナズナ想」

役に立つ弁護士費用特約,役に立たない弁護士費用特約

何事にもお金がかかります。
ご自身の権利や利益を実現しようとするときも,お金がかかります。
交通事故被害者も例外ではありません。
かかるお金で弁護士費用は代表的なものです。
相手方の保険会社から顧問医の意見書が出てくることがあります。
これに対抗するために,私たちも医師に意見書をお願いすることがあります。
この意見書については,主治医にお願いしても書いてくれることについては期待薄です。
主治医は臨床医でお忙しいということもあるのでしょうが,意見書を書くことに慣れていないのかもしれません。
そこで,業者に発注します。
当然に費用が必要になります。
このようなときにも,弁護士費用特約・弁護士保険が使えると,助かります。
弁護士費用特約・弁護士保険は,交通事故被害者の方が,損害賠償請求をするに当たり,弁護士の費用や弁護士に依頼したときの実費を,一定の範囲(300万円以内のものが多いように思います。)で,保険会社が負担をしてくれるというものです。
弁護士費用特約・弁護士保険は,交通事故被害者にとって大きな武器になります。
ところが,医師の意見書を発注する費用については,弁護士費用特約では負担しないという保険会社がありました。
弁護士費用特約について,交通事故被害者になったときには,その差は大きく影響しそうです。
おかげさまで,いろいろな保険会社の弁護士費用特約を体験することができています。
どこの保険会社のものが良くて,どこの保険会社のものはやめた方が良いか。
ここから先のお話しは差し控えることにしましょう。
 

1年の経過

 相続に関する改正が,自筆証書遺言書の方式緩和は既に施行され,来年までに五月雨式に施行されていきます。
改正の中には,遺留分に関するものもあります。
遺留分については,減殺請求ではなく,支払い請求になります。
どのように違うかといいますと,減殺請求をでは相続財産が共有状態になるのですが,支払い請求では金銭支払い債務が生じることになります。
この遺留分の存在が遺言をした方が思わなかった争いを生じさせることがあります。
昨年のゴールデンウイーク前に私に遺言書を託していた方が亡くなりました。
私は,この遺言書の作成にも関わりました。
相続での争いをできるだけ回避するために,遺留分に十分配慮した内容にしました。
ゴールデンウイークの間にご葬儀が執り行われ,公正証書遺言書でしたので,そのご葬儀後に遺言書の開示を行いました。
そこから1年が過ぎました。
遺留分を主張する期間は,1年と限定されています。
この方の相続では,どの相続人の方からも遺留分減殺請求はなされませんでした。
私に遺言書を託されていた方も安心されたことでしょう。
 

直進車の過失

2人の園児が犠牲になった滋賀県大津市の交差点での巻き込み事故については,犠牲になった園児の親御さんの心情を察するにあまりあるものがあります。
私も,交差点での巻き込み事故の被害者の損害賠償請求の依頼をいくつか受けたことがあります。
それらのうちの1人は,高次脳機能障害の後遺症を残す方でした。
さて,この事故のような類型の場合,車同士の基本的過失割合は,直進車20:右折車80です。
この事故の直進車の方は,左にハンドルを切ったけど避けきれなかったといわれているそうです。
このような場合では,運転していた方に落ち度(過失)があります。
車が動いていれば過失がある。
そのようにいわれる方もいらっしゃるようです。
そうではないと思います。
中央線を越えて逆走してきた車と衝突した場合,自分の車線を走行していた車を運転していた方には過失はありません。
車は動いていましたけど。
過失というのは,結果を予見できて,回避することもできたにもかかわらず,結果を生じさせたことをいいます。
今回の大津市の事故のような交差点での直進車と右折車の交通事故についても,たしかに右折車には直進車の進行を妨害してはならないという道交法上の義務はありますが,右折車が直進車の進路を妨害して右折を開始するはあり得ることですので,予見することができたといえます。
すると,交差点で右折車を見つけた直進車は,減速し,危険を感じたならば停止をすることで,右折車と衝突することを回避することができます。
それにもかかわらず,漫然と車を走行させて右折車と衝突したのですから,直進車にも20%の過失が割り振られることになります。
大津市の事故でも,ハンドルを切って避けようとするのではなく,車を停止させて事故を回避しようとしていれば,今回ほど悲惨な事故にはならなかったような気がします。
ちなみに,このような巻き込み事故の被害者は,事故に関わった車の双方,または片方に対し,受けた損害の全額について,賠償請求をすることができます。
 

3つの基準

交通事故損害賠償請求の裁判で判決をいただきました。
訴訟費用は被告の負担とする。
そう記載されていました。
請求額を減額されたりすると,例えば「訴訟費用を5分し,その2を被告,その余を原告の負担とする。」と記載されることがあります。
「訴訟費用は被告の負担とする。」という記載は,交通事故被害者の立場では,ほとんど請求通りの判決をいただいたときにしか記載されません。
保険会社は,多くの交通事故を扱い,交通事故損害賠償の相場を知っているはずなのに,なぜ交通事故被害者の求める示談を拒み,無駄に時間や弁護士費用を費やすのか。
交通事故被害者の方の率直な疑問でしょう。
私は,保険会社側の人間ではないので正確にはわかりません。
ただ,保険会社には,3つの基準があると聞いたことがあります。
1つめが当事者基準。
交通事故被害者が弁護士に依頼せずに示談するときの基準で,自賠責保険から出る金額とあまり変わらないと言われています。
2つめが弁護士基準。
交通事故被害者が弁護士に依頼して示談するときの基準で,当事者基準よりも金額が多くなる傾向にあるそうです。
3つめが和解基準。
裁判になったときに和解に応じるとすればと言うときの基準。
どうも,保険会社は,この基準を超えて示談をしないようです。
この基準を超えたいのなら,裁判を起こしてください,判決をとってください。
そういう立場のようです。
私は,裁判を起こしてもらいたいと保険会社から言われたことがあります。
基準の範囲内では,私たちが納得するような金額を提示できないと判断した保険会社からの言葉でした。
この3つの基準の存在を意識せずにやみくもに示談交渉することは時間の無駄というものでしょう。
ただ,示談でまとめた方がメリットがある場合もあります。

報道人に矜持はあるでしょうか。

熊本県天草市で生後4ヶ月の乳児の脳に障害が生じた件でその父親が傷害の疑いで逮捕されたことが,全国ニュースにまでなって,大々的に報道されました。
しかし,この父親については,不起訴処分となりました。
逮捕されたときの報道に比べ,不起訴処分のニュースのなんと小さいことか。
警察は,有罪を認定する機関ではありません。
有罪と判断するのは裁判所です。
警察は,怪しいと警察が思った人を逮捕しているに過ぎません。
今回の逮捕も,警察・検察の思い込みによる見込み捜査,自白獲得のための逮捕に過ぎませんでした。
そして,何人も有罪判決を受けるまでは無罪であるという原則が刑事裁判にはあります。
これは,刑事手続きにおける最も重要な原則です。
ところが,ある番組のキャスターに及んでは,この父親の年齢が若いことを取り上げ,子どもを育てるには幼いとまで言ってのけています。
完全に犯人扱いです。
このキャスターには,この父親が犯人であると判断する根拠はあったのでしょうか。
繰り返しますが,逮捕されたという事実は,逮捕された人が犯人であることの根拠にはなりません。
このキャスターは,不起訴処分になった父親について,プライドある報道人として,どのようなコメントをされるのでしょうか。
このキャスターに限らず,報道機関は,逮捕の報道と同等の紙面・時間を費やして,自らの報道によりその名誉を失墜させた方の名誉回復に努めるべきです。
報道機関が,警察・検察のスポークスマンに成り下がっているのでなければ,ですが。
 

政治家の人気

衆議院議員の石破茂さんが最近テレビに出るようになったような気がします。
安部一強と呼ばれる状況の中で,ポスト安部に向けて準備を進めているのでしょう。
そういえば,安倍首相も,首相になる前に民放のバラエティーに出ていました。
自民党の総裁選においても国民の人気が必要ということでしょう。
政治家が国民を意識することはよいことです。
ところで,石破さんは,河合奈保子のファンなんですね。
石破さんのおかげで,久しぶりに河合奈保子の話題がテレビから流れました。
妻の生前,カーステレオから流れてくる河合奈保子の歌を遠慮がちに私が聴いていたところ,妻が音量を上げて「聞いていいんだよ。」と言ってくれたことがありました。
私の中で,石破さんに親しみを感じる出来事でした。
法律の評価は,法律という基準に照らして正しいかどうかという判断ですが,政治の評価は,好きか嫌いかという判断だと思います。
国民に嫌われた政治家は哀れなものです。
どのような政策をしても非難の対象になります。
ちなみに,ヒトラーは,当時最も民主的といわれた制度の下で,国民からの熱狂的ともいえる支持で政権を獲得しました。
国民に人気がある政治家が,良い政治を行ってくれるわけでもなさそうです。
 

計画離婚?

年始めのテレビ番組では,新しい年の展望が披露されることがあります。
今日のお昼のワイドショーでの芸能レポーターの方によると,芸能人の計画離婚が増えるそうです。
これは,元号が変わる前に離婚をすれば,「それは平成のときのお話でしょう。」という言い方で,一昔前の出来事のように錯覚させることができるそうです。
元号が変わるまで,約4ヶ月です。
できないことではないでしょう。
離婚は,夫婦のお互いが合意さえすれば,することができます。
1ヶ月もかからずに協議が成立し,離婚することができた案件もあります。
これは,相手にも弁護士がついて対案件でした。
他方で,相手に弁護士がついてなく,協議の成立まで2年近く費やしたものもあります。
調停では,1月ごとに調停が開かれますので,そのときまでには一応の回答を考えなければなりません。
協議がうまくいけば,1ヶ月も待たずに,相手から回答が来て,私たちからもそれに対する対応ができますので,1ヶ月も経たずに協議が成立することがあります。
他方で,協議では,1ヶ月以内に相手が一応の回答を持ってくるという制度的保障がないので,合意ができなければ協議が長くなるリスクもあります。
相手のあるお話です。
4ヶ月以内に離婚をしようと計画していても,うまくいかないこともあるでしょう。
 

弔意

本日,坂本秀德先生の訃報に接し,心より哀悼の意を表します。
私は,先生が熊本県弁護士会会長を努められていたとき,副会長としてお仕えさせていただきました。
先生は,温情ある人柄で,熊本県弁護士会にとどまらない活躍が期待されていました。
その早すぎる旅立ちがとても残念です。

初盆

弊事務所は,明日まで夏期休暇をいただいています。
みなさまにはご迷惑をおかけしますが,ご容赦ください。
さて,今年はさるご依頼者の方の初盆でした。
ゴールデンウイークに入る直前にお亡くなりなりました。
私に,遺言書の作成と,その遺言の執行を依頼していました。
遺言書は,作成した方がお亡くなりになった後に日の目を見ます。
そのとき,相続人の方々がどのような反応をするのか,現実に目にすることはできません。
その方の死後,少しも相続争いが起こらないように。
そのように託されました。
遺言書の中には,新たな争いを起こすものもあります。
そのようなことが起きないように。
相続開始後,ご心配されていた混乱が起きることがありませんでした。
ご依頼者の方も喜んでくださっていらっしゃると思っています。
 

調停成立のコツ

私の依頼を受けている離婚案件では,先週から調停和解の成立が続いています。
年度末を控えたこの時期は,児童・生徒であるお子さんのいる方は離婚の影響を少なくするためにも,この時期の離婚を選ぶ傾向が強いと感じます。
それらの成立した調停和解の中には,胃が痛くなるような,綱渡りのような交渉をしたものもあります。
どうすれば,調停を有利に進められるのか。
離婚に関する相談で少なくないものの1つです。
なかなか言葉で説明するのは難しいです。
1年ほど,調停で,私に同行していただくと,ヒントくらいはお見せできるかもしれませんと申し上げたいこともあります。
ただ,調停には,当事者の親族でも同行することはできません。
弁護士は同行することができますが,司法修習生は弁護士に同行することで,結果的に調停に同行することができます。
司法修習生になるには,司法試験に合格していただかなくてはなりません。
だから,1年ほど私の同行していただくことは無理なことではあります。
調停で,もっとも避けるべきことは,1人相撲を取ることでしょう。
調停は,合意ができなければ成立をすることがありません。
私たちの要求に相手が合意をすることが必要です。
このとき,冷静に考えれば,相手にとってメリットがない,デメリットしかない要求であれば,相手が合意するとは考えにくいです。
WinWinという言葉があります。
これは,双方にメリットがなければ,交渉が成立しないということを意味します。
調停も,1つの交渉です。
WinWinの視点を全く欠如させていては,調停が成立するわけがありません。
調停を成立させようと思われるのであれば,1人相撲をしてはなりません。
 

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