山崎法律事務所

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ナズナ想

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アウトソーシング(外注)

今日は東京に行ってきました。
東京での弁護団会議に出席するためにです。
前回上京したときには,羽田空港の建設中の国際線ビルを横目に東京モノレールが走っていましたが,今日はその国際線ビルを東京モノレールが通過していました。

さて,熊本空港に向かう自動車のラジオから,東京の法律事務所MIRAIOが債務整理業務を外部の業者に委託していたというニュースが流れていました。
この法律事務所は,熊本でもテレビCMが流れていますし,国際的なスケートイベントでもスポンサーでしたから,全国的に有名でしょう。
その宣伝広告に昨年だけでも数十億円も使っているとの噂も耳にしました。
このMIRAIOが,受付や債務状況の聞き取りを外部のコールセンターに委託したり,取引履歴を利息制限法に基づいて引き直し計算をすることを外部業者に委託していたということです。
弁護士が依頼を受けた案件の処理をすべて自前でできるわけではありません。
反訳がその典型です。
民事裁判などで録音したものを証拠として提出する場合,録音テープや録音CDはそのまま裁判所に提出するのではなく,その録音内容を文字にした書面(反訳書)をつけて提出します。
この反訳については専門の業者に依頼することがあります。
365日24時間受付は,コールセンターを利用しないかぎりできないことですので,そのようなものを利用しているのだろうということは予想できました。
ただ,相談や依頼の内容の聞き取りを外部の業者に依頼することは,弁護士が負う守秘義務に抵触するように思います。
また,取引履歴を利息制限法に基づいての引き直しは,熊本ではそれぞれの弁護士の事務所が行っていることと思います。
私のような債務整理業務を行う弁護士の事務所では,引き直し計算が正確にできることが事務員としてのスキルをみる1つの目安です。

この問題については,所属の弁護士会で何らかの方針が示されるかもしれませんし,日弁連からも何らかの指針が示されるかもしれません。
それを見守りたいと思います。


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コメント(1)

村上孝子 (2010年4月27日 08:41)

お久しぶりです。御元気そうでなによりです。
しかし、奥様は残念ですね。お悔やみ申し上げます。
HP拝見させていただきました。
弁護士業務、頑張っていらっしゃるみたいですね。
体調管理に気をつけて頑張ってください。


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遠征週間

今週は,4日連続で八代に行き,今日は天草に行きました。
弁護士の本拠地をどのように理解するかですが,都府県の行政区画と重なる地家裁の管轄として理解することもありますが,地家裁の本庁・支部の管轄ごと又は簡裁の管轄ごとに考える考え方もあります。
地家裁の管轄ごとに考えれば,私が八代に通うことも,天草に通うことも本拠地の中を異動しているのですから,特段遠征というわけではありません。
私は,依頼者の方に交通費をお願いするときには,この広い管轄で考えますので,熊本県内を異動する限りには交通費をお願いしていません。
他方で,法テラスが遠距離交通費を支払うときには簡裁の管轄が基準になります。
また,日弁連刑事弁護センター・国選弁護本部で議論するときには地家裁の本庁・支部ごとで検討します。
この2つの基準のいずれかで考えると,八代・天草に行くことは本拠地を離れていくわけですから,遠征と言って良いでしょう。
ところで,今日の裁判は,受託和解という手続で1回で終わりました。
受託和解というのは,裁判所が提案した和解案を原告と被告の双方が受け入れることで成立する和解ですが,遠距離の当事者の場合,書面で回答することができます。
もちろん,事前に原告と被告との間で協議が実質的に整っていることが必要です。
過払金返還請求訴訟を起こした後に当事者間で和解する場合,従来,貸金業者からの入金を待って訴えを取り下げるという方法を,私は採ってきました。
和解から入金まで1~2ヶ月程度でしたので,このような方法が採れました。
しかし,最近では,過払金返還請求訴訟を起こした後に和解をしても,入金まで4ヶ月以上かかることも珍しくなくなりました。
そこで,受託和解の方法を利用することが多くなりました。


電話会議

今週は,月曜日から今日まで連続して熊本地方裁判所八代支部での裁判がありました。
明日も八代です。
熊本県弁護士会の八代での法律相談センターの担当日です。
まだ2件ほど空きがあるそうなので,お近くの方はご利用ください。

ところで,地方裁判所と家庭裁判所で行われる裁判では電話会議で行われる手続があります。
例えば東京地方裁判所や大阪家庭裁判所で裁判が行われるとき,私は熊本の私の事務所で裁判所からかかってくる電話で会話をしながら手続きを進めるものです。
わざわざ遠方の裁判所まで行かなくて良いので時間の節約にもなりますし,依頼者の方に負担をお願いしなければならない交通費の節約にもなります。
この電話会議での手続は,弁論準備手続という手続で行われ,弁論という手続では行われません。
弁論準備手続と弁論の違いは,非公開の部屋で行われるのか公開の法廷で行われるかと理解すると理解しやすいかもしれません。
私が貸金業者を相手取って過払金返還請求を起こしたときは,相手方の貸金業者が弁護士を代理人に選任しない限り,電話会議での弁論準備手続がなされることはほとんどありません。
裁判所は,電話会議での弁論会議を行うについては当事者の意見を聞かなければなりません。
過払金返還請求に限らず,相手方が弁護士を代理人に選任していない場合には,私は電話会議による弁論準備手続については不相当の意見を述べています。
もし,弁護士が,弁護士でない者を電話口にだして電話会議をさせれば,弁護士でない者に弁護士の業務をさせた非弁行為という違法行為をさせたことになります。
非弁行為は犯罪ですので,弁護士がそのような行為をさせれば弁護士バッジを賭ける必要があります。
ところで,貸金業者で裁判で主張を行うなどの訴訟行為を行うことができるのは,代表取締役や支配人の地位にある人です。
しかし,代表取締役が電話会議で電話口に支配人でもない従業員を出したとしても,裁判手続上の効力が否定されることはあっても,弁護士の場合のような法的制裁はありません。
電話口の向こうにいる人が裁判上の手続きを進める権原のある人であるかどうかわからないのです。
だから,弁護士が代理人についていない貸金業者を相手取った過払金返還請求では,電話会議による弁論準備手続きをしていません。
ところで,第1回弁論はいくつかの裁判を一緒に行うことがあります。
私の前で,私が相手取っている貸金業者を相手取って過払金返還請求訴訟をしている別の弁護士が,裁判官から「次回は電話会議で」と言われて,「はい。」と答えていました。
私はあの弁護士に比べると心が狭いのかもしれません。


ご注意ください。

かつて消費者金融から借り入れていた経験のある方にダイレクトメールが届いているようです。
内容は,過払い金回収に関するものでした。
見せてもらいました。
わざわざ東日本から送られていました。
その中には,わざわざ「弁護士,司法書士に依頼すると手数料が高いです。」という記載までありました。
ということは,このダイレクトメールを送ったものは弁護士,司法書士ではないのです。
弁護士法72条では,弁護士でないものが過払い金請求を代理業務とすることを認められていません。
しかし,例外的に,140万円以内の過払い金請求については,簡裁代理権を有する司法書士が代理業務を行うことを許容されています。
すなわち,弁護士,司法書士でないものが,過払い金請求の代理業務を行うことはできず,これを行うと2年以下の懲役又は100万円以下の罰金の処罰を受けます。
もちろん,弁護士,司法書士でないにもかかわらず過払い金回収を行うものの素性次第では,途方もない不利益を被る危険性もあります。
費用が心配であれば,納得のいくまで弁護士,司法書士から説明を受け,納得のいく弁護士,司法書士に依頼するべきです。
どこの馬の骨とも分からないものに依頼するべきではありません。


取立行為と法的手続

自己破産をするにしろ,個人再生をするにしろ,任意整理をするにしろ,債務を整理することを弁護士に依頼すれば,貸金業者からの取立てを止めることができます。
これは,現代では,貸金業法21条1項が「貸金業を営む者又は貸金業を営む者の貸付けの契約に基づく債権の取立てについて貸金業を営む者その他の者から委託を受けた者は,貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たつて、人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない。」と定め,その第9号で「債務者等が,貸付けの契約に基づく債権に係る債務の処理を弁護士若しくは弁護士法人若しくは司法書士若しくは司法書士法人(以下この号において「弁護士等」という。)に委託し,又はその処理のため必要な裁判所における民事事件に関する手続をとり、弁護士等又は裁判所から書面によりその旨の通知があつた場合において,正当な理由がないのに,債務者等に対し,電話をかけ,電報を送達し,若しくはファクシミリ装置を用いて送信し,又は訪問する方法により,当該債務を弁済することを要求し,これに対し債務者等から直接要求しないよう求められたにもかかわらず,更にこれらの方法で当該債務を弁済することを要求すること。」と,弁護士が依頼を受けた後の債務者本人に対する直接の取立て行為を禁止しているからです。
ところで,この規定は,貸金業者が法的手続きをとることまでは禁止していません。
弁護士が依頼を受けているにもかかわらず,貸金業者が強制執行を行うことは滅多にありませんが,全くあり得ないわけではありません。
債務整理を弁護士に依頼される方の中には,取立て行為が止まるので,弁護士に依頼することで問題が解決したと錯覚される方もいるように思います。
問題を解決するためには,免責許可決定,認可決定,和解契約などまで手続が進む必要があります。
弁護士に依頼することで問題解決の出発点にたつだけということは認識されてください。


自己破産のメリット

自己破産は,債務整理手続の中で最も強力な手続といえます。
特に,負債に占める銀行など消費者金融以外からの借り入れのしめる割合が大きいであるとか,消費者金融からの借入が多くても,その取引期間が短いであるとか,利息が利息制限法の範囲内である場合,借金問題を解決できる最も有力な選択肢は自己破産ということがいえると思います。
しかし,自己破産を必ず選択しなければならないというわけではありません。
自己破産をし,免責許可決定が確定すれば,貸金請求,保証債務請求などの裁判を起こされても債務の支払いを命ずる判決を受けることはありませんし,仮にこのような判決を受けていたとしても給与差押え,口座差押えなどの強制執行を受けることがなくなります。
他方で,差押えを受けるべき給与,口座,生命保険,自動車,不動産などを持っていない場合,いくら多くの負債を抱えていても自己破産をするメリットがどれだけあるかは疑問といえます。
そのような方は,結局,判決を受けても強制執行を受けることがありませんので,その点では自己破産をしている場合とほとんど変わらないといえます。
そして,負債は時間が経過すれば時効により支払いを免れることができます。
ただ,借金の時効が完成する前に,就職して給与を受けるようになったり,預貯金ができるようになったり,生命保険契約をしたり,自動車を購入したり,土地・建物を取得すれば,強制執行を受けるリスクが現実のものとなります。
そうなれば,自己破産をするメリットが生まれます。


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