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山崎法律事務所
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ナズナ想
顔馴染み
刑事裁判所と検察官の関係は,裁判所が検察官の訴追行為をチェックすることが期待されるものだと思います。
しかし,刑事裁判所の中には,検察官の主張を追認することに終始しているのではないかと思えるものも見受けられるものもあります。
裁判で最も大切なことは事実認定と呼ばれる作業です。
これは,証拠からどのような事実があったかを推定して認定するという作業です。
この事実認定では,できるだけ客観的な証拠によるべきと習った気がします。
なぜなら,人の話というのは,嘘をつくことがありますし,嘘をつくつもりがなくても言い間違いや見間違いや記憶違いで間違うことがあります。
だから,客観的な証拠によるべきなのです。
例えば,傷害事件があったとします。
この場合,怪我の程度についての客観的証拠としては,怪我の写真であるとか,診断書などがあります。
そして,その診断書が,その怪我が軽傷であることを示していたとします。
すると,これが事実認定の基礎となるべきです。
他方で,被害者が被告人に頭を殴って吹っ飛んだと供述していたとします。
そこで,この被害者の供述が診断書の内容と矛盾しないかを検討する必要があるはずです。
ところが,そのような検討をしないで,被害者の供述をそのまま採用して事実認定をする刑事裁判所もありました。
これは驚くことだと思います。
刑事裁判所では,検察官は毎回同じ顔ですが,弁護人は事件ごとに変わります。
検察官の主張と異なる事実認定をすると,次に顔を合わせるときに気まずい思いをすると考えたのでしょうか。
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(山崎法律事務所) 2011年5月31日 21:47 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
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フライング
亀岡死傷事故で,加害者の父親が警察官から被害者の家族の携帯電話番号を教えてもらい,被害者の家族に電話で謝罪をしたとの報道がありました。
加害者の父親としては,一刻でも早く被害者に謝罪したかったのでしょうか。
しかし,携帯電話に電話をして謝罪をしたという方法論もさることながら,この時期に加害者の父親が被害者の家族に謝罪をすることは,いかにもフライングといわざるを得ません。
今回のような出来事では,加害者は,民事上の責任だけでなく,刑事上,行政上の責任を負うことになります。
件の加害者の父親が,加害者の今後の刑事上,行政上,民事上の責任,特に刑事上の責任だけでも軽減することを期待していたかどうかは分かりませんが,仮にそのような期待を有していたのであれば,かえって逆効果です。
私にも,私が弁護人などに選任される前に,被告人などとなった加害者の家族が被害者に接触していたがために,被害者との和解交渉を始めることすらできなかった経験があります。
被害者には,弁護士には連絡先を知らせてもよいが,加害者や加害者の家族には連絡先を知らせたくないという方も少なくありません。
そのように考えている被害者に対して,加害者又は加害者の家族が直接接触することは,百害あって一利なしです。
(山崎法律事務所) 2012年4月28日 22:48 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
説明義務
インターネットの掲示板で,被疑者・被告人の家族と思われる方によると思われる国選弁護人からの報告がないとの苦情(?)の書き込みを見たことがあります。
多分,この方は,国選弁護人が家族の方に報告することが当たり前とお思いのようです。
ところで,この方がそのように考える根拠は何なのでしょうか。
弁護士は,依頼者に対して,依頼を受けた案件について報告する義務があります。
しかし,民事事件における報告義務と刑事事件における報告義務は同じとはいえないと思います。
民事事件では,弁護士に依頼して費用を支払う方と,その依頼した案件について利害関係を持つ方が一致していることが一般的です。
これに対して,刑事事件では,被疑者・被告人の家族も弁護人を選任できることから,弁護士に依頼して費用を支払う方と,その依頼した案件について利害関係をもっとも持っている被疑者・被告人が同一でないことはあり得ます。
このような場合,弁護人としては,被疑者・被告人の意向を最優先に考えます。
従って,私は,被疑者・被告人の家族から依頼を受けた場合でも,事件の内容について家族に具体的に説明することは差し控えています。
これが国選事件であればなおさら,積極的に被疑者・被告人の家族に説明する必要はないといえます。
なぜなら,国選事件では,弁護人は裁判所から選任されていますので,被疑者・被告人の家族といえども第三者です。
それ以上に,被疑者・被告人の家族といえども,被疑者・被告人の許諾もなく説明をすることは,弁護士に課せられている守秘義務に反するといえると考えます。
弁護士は「先生」という敬称をつけられることが多く,ともすれば学校の教諭のような立場と5階される方もいられるかもしれません。
学校の教諭であれば,生徒・児童について学校であったことをその生徒・児童の保護者である家族に説明することが必要かもしれません。
しかし,弁護士は,被疑者・被告人の家族と利益が対立するようなことがあっても被疑者・被告人の権利・利益を守らなければならないという点では,学校の教諭とは立場が違います。
(山崎法律事務所) 2012年4月18日 22:25 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
夜中の雪
状況証拠という言葉があります。
この言葉の意味を理解して報道しているマスコミは少ないように感じます。
「前夜は星空だったのに,朝は一面の雪化粧。雪が降る場面を見ていなくても,夜中に降ったのは明らかです。」
これは,木村佳苗氏の殺人被告事件で,検察官が裁判員に対して行った論告の一節です。
夜中に雪が降ったことの直接的に証明するには,その雪が降っている現場を記録することです。
万引きしている現場を録画した防犯ビデオなどは,犯罪を直接証明することができます。
このように直接証明できることができる証拠を直接証拠と言います。
これに対して,スーパーから出てきた直後に,そのスーパーから盗まれた物を所持していれば,十中八九,そのスーパーで万引きをしたとの認定がなされます。
直接に万引きの事実を証明できなくても,間接的に万引きの事実を証明できることになります。
このように,間接的に犯罪を証明できる証拠を間接証拠と言います。
この間接証拠を状況証拠と表現することもあります。
状況(SCENE)を主張するだけで証明できるというわけではありません。
先ほど引用した論告の一節に即して言えば,「前夜が星空」であった事実と「朝は一面の雪化粧」であった事実は,証拠で証明する必要があります。
「前夜が星空」であったはずで,「朝が一面の雪化粧」であったはずだから,「夜中に雪が降った」はずだというのは,単なる思い込みになります。
この証拠で「前夜が星空」であった事実が証明され,あの証拠で「朝が一面の雪化粧」であった事実が証明されるから,「夜中の雪」の事実が証明できるというのが,状況証拠の積み重ねになります。
(山崎法律事務所) 2012年4月16日 22:45 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
所変われば
昨日,今日と日弁連の会議で東京にいました。
ところで,東京ではエスカレーターの右側は急いでいたりしてエスカレーターを歩いて上る人のために空けています。
そして,普通にエスカレーターの右側を歩いて上る人が多くいます。
東京ではエスカレーターの右側に経つことは人の迷惑になります。
他方で,福岡の駅ではエスカレーターを歩いて上らないようにという注意書きがあります。
熊本でも,エスカレーターの右側に立ったままの人がいますので,エスカレーターは歩いて上るものではないものです。
ですので,福岡や熊本でエスカレーターを歩いて上っていると,かえって迷惑そうに見られます。
当たり前のように思えることでも,場所が変わると当たり前ではなくなります。
日本では,警察に逮捕されると48時間以内に検察官に送られ,検察官は逮捕された人が送られてきて24時間以内及び逮捕されて72時間以内に逮捕された人を裁判官の前に連れて行かなければなりません。
おそらく,この72時間を定めている刑事訴訟法が制定されたときの交通事情が影響しているのでしょう。
別の見方をすれば,72時間は捜査機関がフリーハンドで捜査をすることができるわけです。
このような長時間のフリーハンドの強制捜査を認める制度は,世界でも類を見ません。
この72時間が変わるとき,日本の刑事手続も世界基準に追いつくのだと思います。
(山崎法律事務所) 2012年3月28日 23:05 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)
第4段階
今年12月に岡山市で日本弁護士連合会,中国弁護士会連合会,岡山弁護士会が主催して行われる第12回国選弁護シンポの実行委員会で日弁連に来ました。
出発のときに熊本では小雪が舞っていたのですが,着いてみると東京は晴れていました。
今日の寒さを比べると,東京は熊本ほど寒くはなかったように思えます。
ただ,昨日未明に降った雪はまだ残っていました。
当事務所のGoogle+ページ,フェイスブックページにその写真を載せています。
当事務所には,Google+ページ,フェスブックページの他にも,mixiページ,Twitterでも情報も発信しています。
さて,私が属している部会では,被疑者国選弁護の第4段階についての検討がなされています。
現在の被疑者国選弁護は,殺人や放火などの重大な犯罪や窃盗などの裁判になると必ず弁護人がいなければならない必要的弁護事件と呼ばれる事件の被疑者までしか選任されていません。
この状態を私たちは第2段階と呼んでいます。
そして,近い将来,勾留されたすべての被疑者に被疑者国選弁護人を選任する状態を実現しようとしています。
この状態を第3段階と呼んでいます
ちなみに,被疑者は警察に逮捕されると,48時間以内に検察官に送られ,検察官は被疑者が検察官に送られて24時間以内,逮捕から通算して72時間以内に裁判官に被疑者を送り,裁判官に勾留の判断を求めます。
被疑者国選弁護人は,勾留のときから選任されています。
これを第4段階では,逮捕された時点で,国費で弁護士を被疑者の元に派遣しようという発想です。
まだ第3段階も実現されていないのに気が早いと思われるかもしれません。
ただ,この第4段階の基礎となる考え方はずいぶん以前からあった考え方で,熊本県弁護士会も行っている当番弁護士制度はこの考え方に基づいています。
冤罪防止という観点から考えると,この第4段階は必要な制度です。
ただ,実現するためには弁護士会において克服しなければならない課題はもちろんありますし,裁判所,検察庁,警察の体制の整備も不可欠ですが,国費を投入するわけですから最終的には財務省の理解が必要です。
国選弁護人の議論をしていると結局のところ財務書の意思次第と感じることが少なくありません。
(山崎法律事務所) 2012年1月25日 22:52 | 個別ページ | コメント(0) | トラックバック(0)








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