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弁護士コラム「ナズナ想」
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弁護士コラム「ナズナ想」 交渉の最近のブログ記事

交渉の外のこと

北朝鮮を巡る情勢は緊迫しているように思えます。
ニュースを見ていると,第2次朝鮮戦争も起こりかねないという危惧を持ちます。
第2次朝鮮戦争が起こると,日本も無事ですまない危険もあります。
何とか外交的解決をしてもらいたいものです。
外交的解決とは,もちろん,交渉による解決です。
武力による解決ではありません。
わかりきったことのように思えます。
しかし,外交は武力による解決と無関係ではありません。
国の指導者は,最終的に外交的決断をするとき,戦争になったときのリスク,国内的なリスクを考慮に入れるものです。
相手国の要求を拒否すれば相手国と戦争が起こる危険が高く,相手国と戦争したときに敗戦の危険性が高く,かつ,相手国の要求に従ったときに内戦が起こる危険が低いのであれば,相手国の要求に従う方向で検討をすると思われます。
企業対企業の交渉においても,シェア,資本,特許などの無体財産などにで構成される企業価値,企業力が交渉に影響を与えることはあります。
しかし,裁判所で行われる交渉は,交渉の外の事情はほとんど影響しにくいように思います。
たとえば,調停において,相手の要求を受け入れなければ相手から組み伏せられたり,殴り倒されたりするようなことが起こることは,少なくとも国内の裁判所では,滅多に見られることではありません。
そこでは,ほとんど,発言の内容のみが考慮の対象になります。
北朝鮮問題におけるトランプ米大統領のような勢いで発言しても,相手にはその発言に同意する理由が見つからないでしょう。
あくまでも,理性的で合理的な交渉が求められます。
裁判も,裁判所を説得して自らに有利な判断をしてもらうということでは交渉に属します。
ここでも,裁判の外の事情は考慮の対象にならないものです。
裁判の外で騒いでも,ほとんど意味はないと思います。
ただ,マスコミで悪者として取り上げられた人に対する裁判所の判断は,とりわけ厳しいような気がするときもあります。
 

WinWin

私は,交渉の基本はWinWinであると思います。
山下奉文将軍がマレー進攻した際に敵軍のアーサー・パーシバル英軍司令官に対して「Yes or No」と回答を迫ったような交渉は,自軍の絶対的優位を背景にした交渉ですから,相手方であるパーシバル司令官は「Yes」と応えざるを得なかったのでしょう。
このマレー進攻の際の交渉はフィクションであるといわれていますが,一般的に交渉は,自由な判断を前提になされています。
そして,人は合理的にメリット,デメリットを計算することができます。
提案された内容を受け入れることに寄る利益がない交渉であれば,成功する可能性は著しく低いといわざるを得ないでしょう。
示談にしろ,調停にしろ,和解にしろ,これらはすべて交渉です。
相手方がほとんどメリットを感じない交渉,相手方にとって判決を得た方がメリットがあると感じるような交渉であれば,成立する可能性はないでしょう。
法律上の問題を解決する交渉においても,交渉で解決をするのであれば,WinWinの視点は必要です。


駆け引き

交渉には駆け引きがつきものです。
交渉のプロである弁護士も駆け引きを使います。
駆け引きを使うことで交渉を有利に進め,依頼者の期待に応えることはあります。
初歩的な駆け引きで,バナナのたたき売り(およびその逆のパターン)があります。
バナナのたたき売り的な駆け引きが有効な交渉も少なくありません。
しかし,感情的な対立問題があるような場面では,バナナのたたき売り的な駆け引きが交渉に致命的なダメージを与えるリスクは小さくありません。
そのような場面での交渉では,小手先の技巧に頼るような駆け引きは避けるべきと思います。


相場

「相場」という言葉があります。
例えば,不貞を理由に離婚を請求された場合に支払うべき慰謝料の金額であるとか,不貞相手が支払うべき慰謝料の金額であるとか,犯罪の被害者に対して支払われるべき被害弁償金の金額などには,一定の相場というものを考えることができます。
この相場というものは,裁判の行方を予想する上で重要な役割を果たします。
しかし,交渉ではそれほど役に立つものではないと思います。
交渉で最も重要な要素は,当事者双方が合意できるか否かです。
離婚手続であれば,最終的に判決により解決することができます。
しかし,調停は合意により成立する手続です。
そのような交渉や調停の合意形成の場で,相場というものに拘泥するあまり,合意の形成は難しくなることもあります。
合意の形成にとって最も重要な要素は,相場ではなく,相手の納得が得られ,自らが譲歩できるところがどこかという視点だと思います。


ヤクザの交渉術

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が,民家を砲撃したというニュースは衝撃的でした。
第2次朝鮮戦争の勃発を心配した方もいらっしゃるかもしれません。
第2次朝鮮戦争が始まれば,既に北朝鮮はミサイルを有しているといっていますし,核開発もしているようですので,日本が無事にすまない危険性もあります。
どのような経緯で今回の砲撃が行われたのか,今後の検証を待ちたいと思います。
さて,北朝鮮は,いわゆる核のカードを交渉において用いているような印象を受けます。
自己の主張を通さなければ核開発を続けるであるとか,核実験を行うであるとかです。
交渉を行う上で,ある種の警告を行なうことはよくあることですし,有効に作用します。
それが警告の意味を超えた脅しであっても,当事国の力関係が交渉の結果に大きな影響を与える国際社会においては有効なこともあるようです。
脅しを交えた交渉術はヤクザの交渉術というべきでしょう。
弁護士が行う交渉では,このようなヤクザの交渉術を使うことはありません。
日本国内において,相手の生命,身体,財産,名誉などに対する害悪を告知すれば脅迫行為として,これが金銭の要求の手段として使われるのであれば恐喝行為として,刑事処罰の対象になる危険性があります。
法律の専門家である弁護士が,刑罰法規に触れるような交渉をすることは恥です。
また,脅迫行為,恐喝行為ととれる交渉をしても,自らの立場を危うくするだけです。
交渉で,ヤクザの交渉術を使うことには,メリットがありません。


一呼吸おく利益

弁護士に依頼する利益としては,まずその専門的知識を利用できることでしょう。
また,これは弁護士のスタイルにもよりますが,私のように依頼者を連れずに裁判所に行くスタイルの場合には,時間の制約を免れるという利益があります。
さらに言うならば,一呼吸おくという利益があります。
弁護士は,あくまで代理人です。
決裁権限を持つのは依頼者です。
依頼者の意向を無視して,調停をまとめたり,和解をまとめたり,契約をまとめることはできません。
依頼者がその場にいる場合,その場で決断ができます。
決断を迫られると言うべきかもしれません。
これに対して,弁護士だけがその場にいる場合,弁護士は結論を持ち越して議論を持ち帰ります。
少し時間的にも,場所的にも離れたところで,依頼者は,少し余裕を持って検討をすることができます。
その結果,その結論にメリットを感じなければ,合意にしなければよいのです。
私などは厚顔無恥なところがありますので,「依頼者の同意が得られなかったのでだめです。」と平気でいえます。
このように,弁護士に依頼すると,少し余裕を持って,問題を検討する利益もあります。


強気での交渉態度

亀井静香金融・郵政改革担当大臣が,民主党議員のパーティーで,普天間問題について,アメリカ合衆国との強気の交渉をするべきだと発言したそうです。
亀井大臣らしい発言です。

ところで,弁護士業務というのは,その大部分が交渉業務です。
交渉というのは,相手を説得して,自らに有利な決断を引き出すことを言います。
裁判を起こす(訴訟提起)前の交渉は,案件の相手方との直接交渉です。
調停も案件の相手方との交渉になります。
ただ,調停委員という調整役を間に挟みます。
また,この調停委員に対する交渉という側面もあります。
自らに有利な調停の流れを調停委員に作ってもらうことが必要になります。
裁判も,和解という解決を考えれば,相手方との交渉です。
また,裁判官に自らに有利な判決を下してもらうための交渉でもあります。
そこでは,強気な交渉という手法も使いますが,柔軟な交渉という手法も使います。
相手方との交渉について考えるならば,少なくとも調停での解決を目指す時点までは,相手方に納得してもらう,合意してもらうと言うことを考えなければなりません。
このときに,こちらの要求を100パーセント実現することだけを考えていては,相手が納得して,合意することはあり得ません。
「ライオンに,その要求に応じて肉を与え続けても(草食動物である)シマウマにはならない。」という法諺があるように,相手方の要求に応じ続けることは愚の骨頂ですが,譲歩するという姿勢がなければ,交渉がまとまる可能性はとても低くなります。

亀井大臣は,普天間問題について,強気での交渉態度をとの発言をしていますが,それによって交渉がまとまる見通しや,交渉が膠着した場合の打開策をお持ちでしょうか。
強気での交渉態度では,そのような見通しや打開策がないと,交渉が失敗するリスクもあります。


コストパフォーマンス

他人は自分の鏡であると昔の人は言っていました。
自己が他人を尊重するような言動をとっていれば,他人も自己を尊重する言動をとってくれる。
自己が他人を貶めるような言動をとるならば,他人も自己を貶めるような言動をとる。
そのような意味と理解しています。

以前に比べると,権利意識は格段に向上したと思います。
法律バラエティー番組の功績だと思います。
ただ,権利をどのように実現するかという点については,まだまだ理解をする必要があると思います。
権利があるからといって,自然とその権利が実現されるわけではありません。
例えば,お金を貸したとします。
金銭債権という権利を持っています。
でも,この権利を持っているからといって,返済の約束の日に相手方が必ず返済してくれるとは限りません。
この権利を持っていることを裁判所が確認すれば,お金を借りていて返さない人にお金を返すように命じる判決を下します。
この判決が出ると,自分からお金を返す人もいます。
でも,判決が出てもお金を返さない人がいます。
その場合には,相手の財産(給与,預貯金,不動産,有価証券,現金,貴金属など)を差し押さえて,これを競売にするなどして回収しなければなりません。
相手がどこにどのような財産を持っているかは,お金を回収しようとする側で調べなければなりません。
この強制執行までの手続を考えると,時間と費用を使わなければなりません。
しかし,相手方の協力が得られるならば,ここまでの時間と費用を使う必要がありません。

時として,ご自分に権利があるからと,尊大な態度に出られたりする方がいらっしゃいます。
例えば給料がもらえないということで職場で傍若無人な言動をするなど,ご自分の権利が実現されないことでとても感情的な行動に出られる方がいらっしゃいます。
そのような態度に出られると,相手方も感情的な対応になります。
相手方との関係が感情をぶつけるだけで終わるのであれば,それでも良いかもしれません。
しかし,権利を実現しようとするときに,そのような行動が悪影響を生じることはよくあります。
相手方の協力が得られるならば,時間も費用も余り費やさずにすんだことでも,裁判手続を利用しなければならなくなり,時間と費用を費やすことになることがあります。

もちろん,「ライオンにいくら肉を食わせてもシマウマにならない。」という欧米のことわざもあるようです。
時間と費用と費やすことをおそれるあまり,相手方に対して過度に譲歩される方もいらっしゃいます。

コストパフォーマンスの視点が,交渉をまとめるかどうかを判断する基準になります。


文字が伝えるもの

ナズナ想は,文字で私の考えていることを伝えています。
直接会って伝える場合,その話した言葉だけではなく,その話すまであるとか,声のトーンであるとか,表情であるとか,身振りといったものでも伝えることができます。
文字だけで伝えると,伝えようとしている側が伝えたい意味や目的が伝えたい側に正確に伝わらないことは起こりえます。
文字だけで伝えると,予想以上にシビアに伝わったり,異なったニュアンスで伝わったりすることがあります。
携帯メールで多用される絵文字は,文字だけでは伝わらないニュアンスを伝えたり,柔らかく伝えたりするために考えられたそうです。
ナズナ想も,読んでくださっている方によって,少しずつニュアンスが異なって理解されているかもしれません。

私たちは,通常の業務において,書面をよく書きます。
裁判所に提出する書面であることもありますが,相手方に直接郵送する書面もあります。
場合によっては,郵送する1通の書面で,案件が解決に動くこともあります。
書面に用いる言葉を慎重に選んでいきます。

交渉している相手方から書面が届くこともあります。
その中で,「弁護士に相談したところ」云々と書いています。
でも,その云々のところは,弁護士がそのようなアドバイスをするようなわけがないことを書いています。
弁護士に相談したのなら,いっそのこと,その弁護士に書いてもらえばよかったのにと思ってしまいます。
きっと,インターネットなどで出回っている怪しげな情報をつなぎ合わせて書いたのでしょう。

昨年のことですが,ある刑事事件で,被害者から依頼を受けた弁護士より,書面をいただいたことがありました。
10人くらいの連名で,ご丁寧に内容証明郵便でした。
内容としては,事実とかけ離れたことを平気で書いていましたが,それはともかく,最後の方に,申出を無視した行動をとるならば慰謝料を請求すると書いていました。
私には,慰謝料請求が裁判で認められる根拠が分かりませんでした。
ちなみに,その書面で窓口となった弁護士が,別の裁判での相手方の代理人でした(「勝ってはいけない裁判」)。
その弁護士が,私の依頼者に書いた書面を見ると,やはり最後の方に,申出を無視した行動をとるならば慰謝料を請求すると書いていました。
誰に対してもそのように書くようです。

書面は,文字のみの情報ですので,かえって冷静に相手の言っていることを分析することができます。
すると,相手の知識・識見というものも推し量ることができます。


交渉のノウハウ

法律相談をお受けするものの中には,交渉に関するものも少なくありません。
交渉に関するものでも,相手方の主張などを予想しながら,その考えられる見通しなどをアドバイスします。
ところで,その法律相談の中で,交渉のノウハウ的なことをお知りになりたい方もいらっしゃいます。
法律相談のアドバイスとしてお教えできるノウハウであればお教えいたします。
また,私も読んだことがありますが「ハーバード交渉術」などの交渉のノウハウ本も出ています。
そのような本を読まれても交渉のノウハウは分かるかもしれません。
ただ,交渉というのは,裁判になったときほど手続がはっきり決まっているものではありません。
裁判についての助言でさえ,期日ごとに相談に来てもらわなければ,適切なアドバイスができません。
交渉についても,極端な話をすれば,相手の発言ごとに相談に来てもらわなければ,その相手の発言に対する対応について適切なアドバイスはできないように思います。
また,交渉には,言葉の強弱や発言者の態度・地位など,その発言した言葉以外の要素も大きく影響することは珍しくありません。
そのため,「こう言われたらこう言いなさい。」的な助言が,法律相談では適切でない場合が多いと思います。
ただ,1つ言えることは,相手を笑顔にすることは有効かもしれません。
人は,警戒している相手には笑顔にはなりません。
交渉がまとまるためには,お互いに信頼関係が生まれることが必要です。
動かぬ証拠みたいなものを突きつけて「どうだ。」と相手を屈服させることは交渉ではありません。
少なくとも,相手に何かしてもらいたいときには,そのようにして従わせた相手が約束を守る保障はありません。
交渉は,未来において,お互いが何かをして,何かをしないという約束を目指すものです。
その未来についてのお互いの信頼関係がなければ,お互いに疑心暗鬼のままでは,交渉がまとまることはあり得ません。
疑心暗鬼の相手に対し,笑顔を作ることは難しいです。
最低限の交渉のノウハウ,それは,相互に信頼関係を作ることだと思います。


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