山崎法律事務所

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ナズナ想

甘やかしているつもり

少年事件で,少年の親御さんが言う言葉に,「これまでさんざん甘やかしてきたのだから,これからは甘やかさないようにします。」という言葉があります。
しかし,それは親御さんの勘違いではないでしょうか。
もし,本当に「甘やかしてきた」のなら,少年は非行をしなかったように思います。

NHK教育テレビで今日放送した大天才テレビにモデルのユージが出ていました。
ユージは少年時代はヤンキーだったそうで,母親にも見捨てられたそうです。
そのユージが立ち直ったきっかけは,米国に住む父親の家族と一緒に暮らしたことだそうです。
父親の家族は大家族で,ユージをハグして愛情表現をしたそうで,ユージは,「1人じゃない。」,「俺は愛されている。」と感じたそうです。

このようにユージを感じさせたのは,父親の家族がユージを十分に甘やかしたからだと思います。
子どもの言いなりになったり,何でも買い与えることは甘やかすことではないと思います。
非行から立ち直らせるためにも,非行に陥らせないためにも,甘やかすことは大切だと思います。


オレンジリボンキャンペーン

娘が通う保育園が参加すると言うことで,オレンジリボンキャンペーン開会式に参加してきました。
辛島公園に集合し,新市街,下通をパレードし,ビプレス熊日で開会式が行われました。
オレンジリボンキャンペーンは,栃木県小山市で,平成12年,幼い兄弟が継続的に虐待を受けた後に,橋の上から川に投げ込まれてその命を奪われるという事件を教訓に,このような痛ましい事件を繰り返さないという願いを込めた,児童虐待防止運動です。
究極の児童虐待である嬰児殺なども存在しています。
また,児童虐待の被害者である子どもが少年非行に陥りやすいことも知られています。
社会が子どもをどのように扱うかという問題は,高齢者,身体障害者,犯罪者,犯罪被害者などをどのように扱うのかというのと共通の基盤があります。
それは,自ら声を上げることができない者の権利・利益をどれだけ配慮できるかということだと思います。
社会の成熟性,文化程度を測定する1つの指標になるものだと思います。


これからの弁護士像

弁護士が登場するバラエティー番組で,出演していた弁護士が,司法試験に合格するまでにどのような人生を歩んだかが法曹(裁判官,検察官,弁護士)としての価値観に影響すると話していました。
私は,生活保護世帯に生まれ育ちました。
高校は授業料免除と奨学金を受けて通いました。
大学も授業料免除と奨学金を受けて通いました。
大学院は入学金の半免と最低履修期間の授業料免除と奨学金を受けて通いました。
ただ,大学院の4年目は,授業料を稼ぐために半年間大学院を休学して働きました。
半年休学すると半年分の授業料を支払わなくてよかったのですが,学生寮を出なければなりませんでした。
私は,そのときに受けていた奨学金を今でも返還しています。
あと10年くらいは返還期間があったと記憶しています。
受験時代の奨学金の返還はとてもつらかったです。
それでも,司法試験に合格することができれば,何とかなるとの希望を持って受験生活をしていました。
民主党が,昨夜,党として司法修習生の給費生の廃止を決めました。
私のような境遇であった人には,法科大学院でさえ,法曹を目指す障害になります。
今後は,一定の所得階層にある人しか,司法試験を目指さなくなるのでしょう。
それは,多様な人材を法曹界に送り込むという司法制度改革の理念と矛盾していると考えます。


赤切符,青切符

交通違反を行うと,その程度により,青色の紙,赤色の紙を渡され,署名,押印を求められます。
青色の紙は,反則手続で済まされる程度の交通違反で渡される交通反則告知書と呼ばれる用紙で,その色から青切符と通称されています。
赤色の紙は,通常の刑事手続になる交通違反で渡される告知表と呼ばれる用紙で,その色から赤切符と通称されています。
どちらも,違反内容について間違いないという記載がなされ,その下に署名,捺印をすることになっています。
その意味では,供述調書という書面の役割を持っています。
供述調書というのは,刑事手続で,捜査官が,供述する人の供述を書き取った書面です。
このとき,誤解している人が多いですが,供述内容は客観的真実に合致している必要はありません。
裁判所で宣誓して証言するときも同じで,客観的真実に合致している必要はないのです。
いずれも,供述したり,証言する人の記憶に従って,正しく述べることが求められています。
ですので,供述したり,証言したりした内容が,客観的真実に合致しているかどうかは関係ないのです。
えん罪を生む原因に,取り調べを受ける人が,記憶と違っていても客観的真実に合致したことを言わなければならないと思い込んでいることもあるように思います。
取り調べを受けているときの客観的真実も,取調官の思い込みに過ぎないことが少なくありません。
記憶に従って,正しく述べればよいのです。
これは,赤切符,青切符についても同じことがいえます。
たとえば,赤信号無視で青切符に署名,押印を求められたとしても,ご自分の記憶が赤信号無視でなければ,署名,押印することなく,その事実を申告するべきです。
供述しないでよい黙秘権は知っている人も多いようですが,調書への署名,押印を拒否することができることはあまり知られていないようです。
書面の内容に納得できなければ,署名,押印を拒否することができます。
最も,たとえば赤信号無視の場合,青切符への署名を拒否したところ,赤信号無視が証拠により証明されるようなときには,前科とはならない反則手続ではなく,通常の刑事手続により処罰がなされるリスクがあります。


大阪パチンコ店放火殺人事件大阪地裁判決

大阪パチンコ店放火殺人事件で,大阪地裁は求刑通り死刑判決を下しました。
この裁判は,弁護人が死刑の違憲性を主張していたことでも注目されていました。
死刑制度については,最高裁大法廷昭和23年3月12日判決刑集2巻3号191頁で合憲判断がなされています。
他方で,この最高裁大法廷判決については,将来的に死刑制度が憲法違反となり得る余地を残しているとの解釈もあります。
ところで,被害者の立場であれば,死刑判決を望むのは当然だと思います。
私も,家族を殺されれば死刑を望みます。
しかし,英国人英語教師殺人事件で,来日した遺族は,できるだけ長い期間服役させて欲しいと言いました。
英国には,死刑制度がないので,このような発言になったのでしょう。
他方で,自らの手で仇討ちをしたいという人はいないようです。
日本の法制度で仇討ちが認められていないことは多くの人が知っているからです。
結局,法定刑の最高刑が死刑だから死刑判決を求めているといえます。
ところで,ご自分の家族やご自分が死刑判決を受けそうになったとき,どのように考えるでしょうか。
しかも,身に覚えのない犯罪で死刑判決を受けるとなると,どうされるでしょうか。
氷見事件や足利事件などのえん罪事件を見てもわかるとおり,日本の優秀な裁判官でさえも誤りをします。
誤って,無実の人間に死刑判決が下る危険性は常にあります。
無実の人間に執行された死刑は,もはや刑罰として正当化される余地はないと考えています。
日本でも,死刑囚の再審無罪が続いたときには,死刑廃止の世論が増えていたように思います。



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