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山崎法律事務所


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弁護士コラム「ナズナ想」
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弁護士コラム「ナズナ想」

「コウノトリのゆりかご」設置から10年

熊本市にある慈恵病院に「コウノトリのゆりかご」が設置されて10年が経つそうです。
10年前には,熊本県弁護士会で毎年5月に行っている子どもの人権フォーラムでもこの「コウノトリのゆりかご」を取り上げ,多くの方,マスコミの方も含めて,きていただきました。
当時子どもの人権委員会副委員長であった私も,地元の熊本日日新聞の取材を受け,その紙面の大きさは,当時の熊本県弁護士会会長のものよりも大きかったと笑い話のネタになったものでした。
あれから10年経ったんですね。
私は,全国津々浦々に「コウノトリのゆりかご」のような施設ができるべきだと,このナズナ想でも発言していました(コウノトリのゆりかごの3年目)。
その考えは現在も変わっていません。
無責任な妊娠,出産,そして捨て子を助長するという批判があります。
その匿名性から,子どもの権利条約上の親を知る権利を侵害するという批判もあります。
もっともな批判だと思います。
他方で,子どもの権利条約では,子どもに生きる権利を認めています。
新生児を殺害する嬰児殺,児童虐待そして虐待死のリスクは,現在でもあります。
実の親に殺されるくらいなら,かわいがってもらえる人の育ててもらった方が,子どもが幸せを感じることができるかもしれません。
神戸で,「コウノトリのゆりかご」のような施設を設置しようとしていた団体が,その設置を断念したという報道がありました。
残念に思います。
 

婚姻の更新

平成29年5月6日放送の「メレンゲの気持ち」に出捐した熊谷真実さんが興味深い話をしていました。
熊谷真実さんは,結婚記念日の度に,結婚生活の更新を行うそうです。
「この1年はどうしますか?」
「この1年もよろしくお願いします」
というように。
すばらしいことだと思います。
仲が良い夫婦でなければできないように思います。
「婚姻の更新」
みなさまもされてみてはどうでしょうか。
婚姻に適度の緊張感を持つことができますし,新婚の時の気持ちに戻ることができるかもしれません。
理屈では,婚姻は,常に自動更新されているといえます。
しかし,年に1回,言葉にすることで,婚姻をリフレッシュできることが期待できます。
大事なことは,言葉にすることが必要ですから。
では,「更新しない。」と言われたときにはどうなるのでしょうか。
婚姻を更新しないと言うことは,婚姻を終了させると言うことで,これは離婚です。
「離婚しよう」と言われたときと同じように考えて良いと思います。
お互いに,離婚することに合意すれば,離婚することができます。
しかし,どちらかが離婚することに合意しなければ,離婚できません。
それでも離婚したいときには,離婚調停,離婚裁判を利用する必要があります。
「婚姻を更新しない」ときも,同じことがいえます。
相手が婚姻を更新しないことに合意しなければ,離婚できません。
ところで,離婚に合意するだけでは離婚することはできません。
たとえ,離婚届に必要な事項を記載して,保証人の署名押印をもらって,お互いに種名押印しても,それだけでは離婚できません。
この離婚届を市区町村役場に提出しなければ,離婚することができません。
離婚届が市区町村役場に提出されるまでであれば,いつでも離婚を止めることができます。
いったんは離婚に合意して,離婚届に署名押印していてもです。
離婚届に署名押印していても,養育費について,面会交流について,財産分与について,慰謝料について,ほとんど決めていなかったのできちんと決めて離婚したいと考えたり,離婚そのものをしたくないと考えることがあります。
そのようなときには,市区町村役場に,離婚届についての不受理届けを提出しておけば,市区町村役場は離婚届を受理しません。
そして,離婚調停,離婚裁判で,養育費面会交流,財産分与,慰謝料についてしっかり議論したり,離婚そのものを争うことができます。
熊谷真実さんのお話から話がそれてしまいました。
 

話せる内容

5連休ともなると,今日が何の日で休みなのか意識しないまま休日を過ごすことはないですか。
私は,昨日は,夕方になって,子どもの日だと気づきました。
当然,子どもの日としてのことはしていませんでしたので,申し訳程度にちまきを食べました。
みなさんはどうでしたでしょうか。
このコラムをどのような方が読んでくださっているのでしょうか。
漠然とそんなことを考えながら,いつも書いています。
以前,家庭裁判所調停で,私の声を聞いて,相手の方から,私のラジオを聞いているといわれたことがあります。
予想はしていましたが,現実に目の前にいると不思議な気持ちがします。
私たち弁護士の話は,中立的な内容のものは少なく,どちらかに有利不利な内容になります。
相手がどのような立場の方かを特定できな場面では,できるだけ,一般的な内容にとどめるようにはしています。
同じような配慮は,電話やメールでのお問い合わせでもしています。
原則として,電話やメールは法律相談の予約をお受けするために使っていただいています。
それでも,電話やメールで相談に応じることもあります。
しかし,電話やメールでは,その先にいる方がどのような方かがわかりません。
相手の方が,相談をするふりをして,手の内を探ろうとして電話をしたり,メールを送ったりしている危険性を否定できるものではありません。
交通事故ではほとんど被害者の立場ですので,この危険は小さいですが,離婚では,夫の立場の時も,妻の立場の時もありますので,この危険は大きくなります。
電話やメールでのご相談にお答えさせていただくときも,できるだけ一般的な内容の範囲で答えさせてはいただいています。
そのことが,結果的に,依頼者の方の権利・利益を守ることだと思っています。
 

私の憲法記念日

穏やかな天候でしたので,事後現場に行きました。
ちなみに,ご相談の時には,グーグルのストリートビューを一緒に見ながら,事故状況をお伺いします。
そして,人身事故の場合,実況見分調書(現場の見分調書)が作成されるのですが,その図面を見ていても事故状況の具体的なイメージをつかみます。
今日書面を作成していた交通事故では,実況見分調書を見ても,事故状況の具体的なイメージをつかむことができませんでした。
そこで,事故現場を見に行きました。
すると,実況見分調書とは,違いがあることがわかりました。
現場は大事ですね。
ただ,平日では業務が立て込んでいて,思い立って現場に行くことはなかなかできません。
休日が幸いしました。
ところで,今日は憲法記念日なんですね。
憲法は形式的には法律ではないルールです。
法律より上にあるルールです。
そして,六法は,憲法,民法,商法,刑法,民事訴訟法,刑事訴訟法を指します。
この六法の中で,この70年の間に改正をされていないのは憲法だけです。
70年前と現在とでは,国際状況に大きな変化があります。70年前にPKO活動を想像することはできなかったでしょう。
国内状況も,70年前はビラ貼りや集会などが主な情報発信手段だったのが,現在ではブログやSNSを使った情報発信が登場するなど,70年前からは想像もできない変化があります。
このような社会の変化があるのに,憲法は,少なくともその条文において70年前のままです。
憲法が,それだけ柔軟に対応することできるルールであると考えることもできます。
主権者である私たち国民1人1人が憲法を考える機会となる日でした。
 

当番弁護士

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 2つのカバンがあります。
それぞれ違う当番のカバンです。
1つはPTAの当番で,明日がその当番です。
もう1つは熊本県弁護士会の当番です。
今日,その当番でした。
当番弁護士といいます。
当番弁護士というのは,犯罪の疑いをかけられて警察に逮捕されたときに,弁護士が,1度だけ,無料で,留置場などで面会して,必要なアドバイスをする制度です。
この制度は,熊本県弁護士会だけの制度ではないので,お住いの地域の弁護士会でも,行われているはずです。
私の経験の1つですが,逮捕されてすぐの方から出動要請があり,当番弁護士として駆け付け,依頼を受けて弁護人に選任され,裁判官と交渉して,勾留を回避して釈放してもらい,被害者との間で示談を成立させて検察官が不起訴処分にしたというものがあります。
さて,この当番弁護士は,無料で利用することができます。
逮捕された方や出動を要請した方に負担をお願いすることはありません。
お気軽に要請してください。
ただ,当番弁護士を利用できるのは,1回のみです。
何回も呼べるわけではありません。
そこは覚えていてください。
弁護士が,1回だけ,無料で,留置場に駆けつけて,逮捕された方にアドバイスする制度が当番弁護士です。
熊本県弁護士では,090-3661-3133に電話をすると,当番弁護士の出動を要請できます。
逮捕された方のご家族の方も,この電話番号に電話をして,当番弁護士の出動を要請することができます。
もちろん,逮捕された方自身も当番弁護士の出動を要請することができます。
逮捕された方が,警察官,検察官に当番弁護士の出動を要請すれば,警察官,検察官は,弁護士会に連絡します。
弁護士に対する苦情であれば,弁護士会の市民窓口をご利用ください。
法律相談であれば,法律相談センターをご利用ください。
ご家族が逮捕されて心配な方は,090-3661-3133に電話をしてください。
弁護士が駆け付けます。 




 


交渉の外のこと

北朝鮮を巡る情勢は緊迫しているように思えます。
ニュースを見ていると,第2次朝鮮戦争も起こりかねないという危惧を持ちます。
第2次朝鮮戦争が起こると,日本も無事ですまない危険もあります。
何とか外交的解決をしてもらいたいものです。
外交的解決とは,もちろん,交渉による解決です。
武力による解決ではありません。
わかりきったことのように思えます。
しかし,外交は武力による解決と無関係ではありません。
国の指導者は,最終的に外交的決断をするとき,戦争になったときのリスク,国内的なリスクを考慮に入れるものです。
相手国の要求を拒否すれば相手国と戦争が起こる危険が高く,相手国と戦争したときに敗戦の危険性が高く,かつ,相手国の要求に従ったときに内戦が起こる危険が低いのであれば,相手国の要求に従う方向で検討をすると思われます。
企業対企業の交渉においても,シェア,資本,特許などの無体財産などにで構成される企業価値,企業力が交渉に影響を与えることはあります。
しかし,裁判所で行われる交渉は,交渉の外の事情はほとんど影響しにくいように思います。
たとえば,調停において,相手の要求を受け入れなければ相手から組み伏せられたり,殴り倒されたりするようなことが起こることは,少なくとも国内の裁判所では,滅多に見られることではありません。
そこでは,ほとんど,発言の内容のみが考慮の対象になります。
北朝鮮問題におけるトランプ米大統領のような勢いで発言しても,相手にはその発言に同意する理由が見つからないでしょう。
あくまでも,理性的で合理的な交渉が求められます。
裁判も,裁判所を説得して自らに有利な判断をしてもらうということでは交渉に属します。
ここでも,裁判の外の事情は考慮の対象にならないものです。
裁判の外で騒いでも,ほとんど意味はないと思います。
ただ,マスコミで悪者として取り上げられた人に対する裁判所の判断は,とりわけ厳しいような気がするときもあります。
 

会社のトップ

会社で一番偉い人は誰でしょう。
社長さん。
そういう答えが一般的でしょう。
株式会社でも,社長さんという答えが最も多いでしょう。
株式会社というのは,社会の遊休資本を結集して作る会社で,「所有と経営の分離」が原則的な会社です。
所有と経営の分離というのは,会社の所有者というのは株主ですが,株主は多数に上り,散在していて,出資分に応じた配当を受けることができればよいという考えの方が多く,経営に対する意欲と能力があまりないことが多いので,経営は経営の専門家である取締役に任せようという考え方です。
ですので,株式会社の理念に従うならば,会社の所有者である株主に委任される「雇われ社長」が原則的な形です。
しかし,大部分の会社は,このようなけいたいにはなっていません
ただ,多くの中小企業では,出資をして会社を作った方(株主)がそのまま社長になるオーナー社長の形態が多いと思います。
そこでは,株主=社長ですし,社長がその会社の唯一の株主であることが多いので,少数株主権を行使するような野党的株主も存在できませんから,社長は絶対君主です。
誰も社長に逆らえません。
ただ,世代交代の中で,中小企業でも,所有と経営の分離が実現することがあり得そうです。
オーナー社長が後継者を定めて社長の地位を譲るような場合です。
このとき,ご自身の株式もすべて譲るのであれば,この後継者の方もオーナー社長として絶対君主になり得ます。
しかし,先代社長が,ご自身の株式を譲らなければ,先代社長は,社長でなくなったとしても,株主であることは変わりません。
しかも,唯一の株主です。
このような立場は,社長よりも強い立場といえます。
なぜなら,株主は,株主総会により,社長を解任することができますし,社長の報酬を定めることもできますから。
後継者を探されているオーナー社長の方は,後継者と目星をつけている方に任せてみてはどうでしょうか。
株式まで譲渡しなければ,取り返しがつくことはあります。
 

NO PROBLEM

離婚調停を利用するときの懸念材料としてよく聞く話があります。
「相手は口がうまいから」
「言い負かしてしまうから」
そうなんですね。
でも,心配はないです。
当事者同士の協議で離婚する協議離婚であれば,心配なことです。
相手の威圧的な態度に押し切られたり,泣き落としに負けてしまったり。
言い負かされて,もういいやで合意したり。
無理が通れば道理が引っ込むという世界です。
しかし,調停では,ごり押しの強さは,大きな懸念材料にはなりません。
調停では,当事者が対面して言い合う場面はありません。
調停では,当事者は,交代で調停室に入ります。
相手のいないところで話をします。
そして,調停委員が話の内容を相手に伝えます。
すると,威圧的な態度や泣き落としも直接には伝わってきません。
調停委員の口を通してききますので,理性的に相手の発言を聞くことができます。
口のうまさが影響することはありません。
ちなみに,弁護士も,口先だけで調停を有利に進めることはできないと思います。
民法その他の関連法規や裁判例,審判例などの知識を駆使し,自らの離婚調停,離婚裁判の経験を踏まえた戦略を元に,依頼者にとって最もよい選択肢を考えて助言し,そして行動します。
言い負かすことに自信を持っている人を恐れるには足りません。
 

家族

千葉県でベトナム国籍の小学生が殺害された事件で,被疑者逮捕されました。
9歳の娘さんを失った悲しみは,想像するにあまりあります。
平成29年4月14日午前9時より前に被疑者逮捕状請求のニュースが流れました。
そして,午後9時頃,逮捕のニュースが流れました。
そのころは,被疑者の年齢と付近に住んでいるという情報のみが報道されていました。
時間を追うごとに報道される内容は詳しくなっていきました。
被疑者の指名,被疑者が被害者が通う小学校の保護者会の会長をしていることなど。
被疑者が被害者の通う小学校の保護者会の会長をしているということは,被疑者の子どもも被害者と同じ小学校に通っていること,そう思いました。
小学校の教職員は,今回の報道をどのように児童に説明するのでしょう。
被疑者の子どもは,いじめられることはないのでしょうか。
先ほどのニュースでは,例によって,被疑者の自宅の映像まで流れていました。
殺人は,現代の日本社会において,最も憎むべき犯罪です。
殺人を犯すような親を持つ子どもは,そのことでいじめられても仕方がない。
そう思われますか?
制度的にもそのような考え方が当たり前の時代もあったようです。
豊臣秀次の家族は,その日に嫁いできたばかりで生きている秀次の顔も見たことのない側室に至るまで,京の三条河原で斬首されたそうです。
現代の法律は?
現代の法律は個人責任主義です。
自分のしたことの結果について責任を負うのが原則です。
しかし,今回のような報道で,被疑者の子どもも社会的制裁を受けるような結果になります。
しかも,法律的制裁と違って,罪刑法定主義などの制約はありません。
気になっているところです。
といっても,被疑者の子どもがどうなっているかということを報道してほしくはありません。



有利?!

離婚調停のご相談,ご依頼をお受けするとき,尋ねられることがあります。
弁護士に依頼すると,離婚調停を有利に進めることができるでしょうかと。
私のような立場であれば,当然に,弁護士に依頼すると有利に離婚調停を進めることができますとお答えするべきでしょう。
しかし,正直,弁護士に依頼すると,離婚調停を有利に進めることができるかどうかは,私にはわからないのです。
このようなものについて,弁護士がついたときと,弁護士がついていないときを対照実験することは不可能です。
それに,離婚調停は,離婚裁判と違う種類の戦いなのです。
離婚裁判では,裁判官という第三者が最終的な判断を下します。
そこには,勝ち負けという現象が生まれます。
しかし,離婚調停は,合意を目指す手続です。
私たちの提案に対して,これを受け入れるかどうかの判断を下すのは相手です。
相手が提案したときには,私たちがこれを受け入れるかどうかの判断を下します。
相手を言い負かしたりする手続ではありません。
そもそも,このことを知らなかった方は,弁護士を依頼するメリットがあるかもしれません。
離婚調停で弁護士を依頼するメリットとしては,参謀として,リアルタイムで助言を得ることができることではないでしょうか。
調停室に入ることができる第三者は,弁護士のみです。
家族でも調停室に当然には一緒に入ることがことはできません。
弁護士は,離婚裁判も経験しています。
そのような経験に基づいて,合意をするべきところを適切に助言することができます。
このようなメリットをとらえて,離婚調停を有利に進めることができると評価するのであれば,誤りではないと思います。
 

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