熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

借金問題

目安

今日も任意整理の話題についてお話をさせていただきます。
その前に、昨日のお話の中の「平成19年の前半には、過払い金に年5%の利息を付けることを認める最高裁判決」の件の部分で、その判決は、年6%の過払い利息を認めなかっただけの判決ではないかとの疑問が寄せられましたので、念のため、その判決の該当部分を引用しておきます。
最高裁判所第三小法廷平成19年2月13日判決の理由第4項(2)「商行為である貸付けに係る債務の弁済金のうち利息の制限額を超えて利息として支払われた部分を元本に充当することにより発生する過払金を不当利得として返還する場合において、悪意の受益者が付すべき民法704条前段所定の利息の利率は、民法所定の年5分と解するのが相当である。なぜなら、商法514条の適用又は類推適用されるべき債権は、商行為によって生じたもの又はこれに準ずるものでなければならないところ、上記過払金についての不当利得返還請求権は、高利を制限して借主を保護する目的で設けられた利息制限法の規定によって発生する債権であって、営利性を考慮すべき債権ではないので、商行為によって生じたもの又はこれに準ずるものと解することはできないからである。これと異なる原審の上記3(4)の判断には、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある。」と、明確に過払金の利息は、年5%であると判示しています。
さて、任意整理の出発点としては、利息計算法による弾き直し計算を認めた最高裁大法廷昭和39年11月18日判決をその出発点と考えることができます。
その後、昨日指摘した最高裁判決を含め、多くの最高裁判決の中で、任意整理という負債の整理方法が確立してきました。
その方法では、5年取引があれば完済、7年取引があれば過払い金が生じていると考えるのが一つの目安でした。
この目安自体は正しかったと思います。
しかし、私の依頼された方の中で、10年取引をしていても債務が残ってしまった方が複数いらっしゃいます。
それは、借りた金額・借りる頻度・返済額・返済の頻度などここの借り主ごとに違うのですから、そのような事態も生じうるのです。
だから、目安は、一つの可能性を述べているのに過ぎないと考えてください。
インターネットやテレビの広告の中には、過払金があることが当然の前提のような契約の仕方を示している法律事務所さんがいますし、また相談に来られる方の中にもそのような前提での依頼をしようとされる方もみられます。
しかし、私は、私の前に述べた経験から、過払金があることが当然の前提のような契約はしないことにしています。
もし、過払金が当然にあるとの前提では、過払金がなければ、依頼された方が失望するでしょうし、また、そのときから弁護士費用の負担を考えてもらわなければならないのは、方法として私は好きではないからです。
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