熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

刑事事件

危険運転致死罪2

どのような場合に危険運転致死罪に該当するかご存じでしょうか。
福岡飲酒運転3児死亡事故で注目を浴びている危険運転致死罪ですが、どのような犯罪であるか、どれだけの方がご存じでしょうか。
刑法208条の2によりますと、危険運転致死罪になるのは、①アルコールの影響で正常な運転が困難な状態で四輪以上の自動車を走行させて人を死亡させた場合、②薬物の影響で正常な運転が困難な状態で四輪以上の自動車を走行させて人を死亡させた場合、③進行を制御することが困難な高速度で四輪以上の自動車を走行させて人を死亡させた場合、④進行を制御する技能を有しないで四輪以上の自動車を走行させて人を死亡させた場合、⑤人や車の通行を妨害する目的で走行中の自動車の直前に進入したりその他の通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転して人を死亡させた場合、⑥赤信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転して人を死亡させた場合のどれか1つでも該当すればよいということになります。
実際の裁判でどのように判断されるかはまだわかりません。
しかし、解釈次第では、若葉マークの運手社、紅葉マークの運転者、数日前までペーパードライバーであった運転者が、高速道路で自動車を走行させた死亡事故を起こせば、危険運転致死罪により処罰される可能性があります(④を参照)。
もちろん、無理な割り込みで死亡事故を起こしたり(⑤を参照)、一時停止標識のある交差点で、一時停止はおろか減速すらせずに進行して死亡事故を起こしても(⑥を参照)、危険運転致死罪が成立するということになりかねません。
私は、20歳前半で交通事故でなくなった方の遺族の代理人で交通事故の損害賠償請求をした中で、加害者が10万円の罰金で済んでいたものもあります。
被害者の気持ちがわからないわけではありません。
しかし、危険運転致死罪は、自動車を運転するものであれば、どんな人でも、重大な犯罪者にしてしまう危険性があります。
非常に危険な犯罪類型になります。
福岡飲酒運転3児死亡事故に関しては、「法律家はなぜ厳罰化に反対するのかわからない」という意見もあるようです。
その答えは、そのような意見を持っているあなたのためでもあるのです。
この事故に関しては、「被害者の気持ちを想像しろ。」という意見があることも知っています。
では、あなたが、被告人の立場に立った場合を想像してみてください。
あなたの家族が被告人の立場に立った場合を想像してみてください。
あなたのとても親しい友人が被告人の立場に立った場合を想像してみてください。

以前、居酒屋で、「裁判なんかせずにさっさと死刑にすればいい」という議論をふっかけられたので、「あなたやあなたの家族が被告人の立場になった場合を考えてみてください。」と私が言うと、その御仁は「私や私の家族にそんなことをする人はいない。」といわれました。
私は、そのような想像力のない御仁とは議論できないと感じました。
私たちは、法律の持つ危険性を知っているから、厳罰化に反対するのです。
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