熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

雑談

大人になる年齢

大人になる年齢を定めている法律は、民法です。
民法では、大人すなわち成年となる年齢を満20歳と定めています。
この年齢が18歳に引き下げられるかもしれないという議論が、政府の審議会でなされているそうです。
そもそもの発端は、選挙権の年齢を20歳から18歳に引き下げるべきかという議論から始まりました。
そのことから考えると、成年を満18歳とすることは、結構なことです。
なぜか?
憲法では国民が主権者であると定められています。
この国民とは何を指すかはいろいろな意味があるのですが、ここに関係するのは、選挙人団を構成する国民、国家機関としての国民と表現する学者もいますが、要するに有権者となることができる国民です。
現在は、満20歳以上の国民がこれに当たるのですが、満18歳以上の国民となれば、より多くの国民の意思を政治に反映させることができることになります。
また、成年者は、親の同意がなくても婚姻ができますので、満18歳になれば親が反対していても結婚できることになります。もしかしたら、これはけしからんといわれる方もいらっしゃるかもしれません。
ところで、民法では、未成年者は、制限能力者と呼ばれ、親権者などの同意がなければ、契約を結んでも、後日にその契約を取り消すことが原則としてできると規定されています。簡単な例を挙げると、18歳の学生が、親に無断で消費者金融から100万円借りて、パチンコで使い切った場合、後日に取り消すといえば、お金を返さなくても良いのです。
これが、満18歳以上を成年とすると、この100万円を借りた学生は、後日に取り消すことができなくなります。
これを、悪徳商法に引っかかった場合で考えてみましょう。
悪徳商法に引っかかった被害者が、18歳とか、19歳であれば、このような民法の理屈を使って、契約を取り消して、お金を支払わないということをいうことができます。これは、年齢という極めて客観的な事実だけを主張すればいいので、とても簡単です。
しかし、満18歳以上を成年とすると、この例では、それが悪徳商法であり、法律上代金支払いを求める理由がないことを主張して、証明することができなければ、代金を支払わなければならなくなります。少し手間暇をかける必要が出てきます。
また、養育費の支払期間にも変化が生じるはずです。
すなわち、養育費の支払い根拠は、親の未成年の子に対する扶養義務にあります。
そのため、現在、子が満20歳になるまで養育費を支払うという取り決めをする例が多いですし、理屈上もそうなるはずです。
しかし、満18歳で成年になるということは、当たり前の理屈ですが、親の扶養義務は、子が満18歳になれば終了するということになります。
すると、養育費の支払期間も、満18歳までとするのが、理屈としては自然となるはずです。
成年となる年齢を満20歳から満18歳にするだけで、割と大きな影響が出るんです。
一覧ページに戻る
top

熊本の町医者的法律事務所です。
法律の専門家に
お気軽にご相談下さい。