熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

刑事事件

足利事件

足利事件で、DNA鑑定の結果、無罪判決が出る可能性が高くなった菅家利和さんが刑の執行を停止されて刑務所から釈放されたのが6月4日、そして、今日は最高検察庁の伊藤鉄男次長検事が謝罪をしました。
これまでの冤罪・誤判事件ではあり得なかったことです。
たとえ、再審裁判で無罪となっても、検察、警察は、捜査・起訴は適正に行われたというようなコメントを出す程度であった。このような発言自体、再審請求者側が証拠をそろえたから無罪になれたんだという言外の意を含んでいるようで、とにかく有罪にするために証拠をそろえるという検察の訴訟観を象徴しているように思えます。
でも、菅家さんは、この謝罪では許さないといっています。
当然のことでしょう。
失われた事件の問題だけではないでしょう。
犯人と決めつけられた取り調べがどんなに過酷なものであるか。
どんなに潔白を証明しようとしても、サスペンスドラマのように証明できるものではありません。
いくら自己が犯人でないと主張しても、警察官も、検察官も、裁判官までもが、聞く耳を持ってくれませんでした。
そのときの無力感。言いようがないと思います。
しかも、そのときの最高裁は、再度のDNA鑑定を求める菅家さんの主張を入れず、菅家さんの上告を棄却しています。
あのとき、再度のDNA鑑定をしていれば、菅家さんはこのような人生を歩く必要はありませんでした。
このように考えてくるならば、この事件に関与した警察官、検察官、裁判官は、直接菅家さんに謝罪するべきではないでしょうか。
三審制や再審制。これらの制度は人がミスを犯すものであることを前提としている。
私たち裁判に関わることを業としている人間は、このことを忘れてはいけないと思います。
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