雑談
法律相談料
当たり前の話ですが、世の中の紛争がすべて法律で解決できるわけではありません。
法律相談に来られる方の悩みを法律的に解決できないことも少なくありません。
そのようなときには、法律の無力さを実感せざるを得ません。
ところで、法律相談にある程度の時間を費やす私でも、比較的短時間で相談が終わることがあります。
例えば、架空請求。
今でこそ架空請求については多くの人が知るようになりましたが、架空請求が出始めた頃、法律相談に来られる方もいました。
そのような相談では、法律相談に5分くらいしかかかりません。
法律相談センターでは、架空請求の相談に来られた方が、5分くらいで相談が終わったことから、相談センターの事務局に苦情を言ったという話をきいたことがあります。
それから、消費者金融からの借金で消滅時効が完成している事案。
最終取引日がわかれば、消滅時効が完成しているかどうかはすぐに判断できますので、5分くらいで相談は終わることができます。
私の事務所に相談に来られた方の中には、15分程度で相談が終わった後も、時計を見ながら30分間いろいろな話題を話されていた方がいらっしゃいました。きっと、相談料を、私との会話を30分間楽しむための費用と考えられたのでしょう。
法律相談料をどのように考えるかにもよると思いますが、飲食店のタイムチャージやスポーツ施設の利用料と同じようなものと考えますと、30分いっぱいいっぱい弁護士と会話をしなければ損をしたような気持ちになるかもしれません。
ただ、弁護士の仕事は、大工さんなどの請負と似たところがあります。すなわち、弁護士は、依頼されたり、相談されたりした問題を解決していくらという仕事をしています。
法律相談料は、相談した問題について、法律的な解決のためのアドバイスを得るための費用と考えてください。