交通事故
交通事故で病院に運ばれたら
裁判というものは、証拠がそろっている方が勝ちます。
予防法学(紛争や裁判に備える)という点から考えると、自己に有利な証拠を残すことを意識しておくべきです。
しかし、普段の生活の中では、なかなかそんなことに意識を使うことは難しいです。
ただ、交通事故の場合には、比較的、将来の裁判を意識した行動をとることができると思います。
その中でも大切なことは、実はとても当たり前のことです。
交通事故で病院に運ばれたら、痛いところやぶつけたところを素直に医師に申告しましょう。
交通事故にあると、その後に症状固定という状態になり、後遺障害等級認定がなされます。
その後遺障害等級認定を受けるためには、後遺障害診断書というものを作成してもらう必要があります。
実は、この後遺障害診断書よりも重要といえるのが、初診時の診療録(カルテ)であるといえます。
人として考えれば、後遺症が残らないことに超したことはありません。
いくら後遺障害慰謝料を受け取り、後遺症に基づく逸失利益を賠償されたとしても、後遺症により失ったものに比べれば小さいものです。
でも、後遺症が残るのであれば、適正に後遺障害等級の認定を受けるべきと思います。
ところで、例えば、交通事故で頭を打っていたにもかかわらず、このことを初診時に医師に申告していなければ、診療録に頭部打撲という記録が残りませんので、後日、高次脳機能障害という重大な後遺症が発生したとしても、交通事故との因果関係を否定され、後遺障害等級が認定されないという結果になってしまいます。
ですので、交通事故で病院に運ばれたら、我慢などせず、痛いところやぶつけたところは、正確に医師に申告することが大切です。
それにより、後日の適正な後遺症等級認定がなされ、正当な制球の基礎となることができることになります。
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