熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

相続

生きているうちにしておいて欲しいこと

依頼者が、依頼を受けている案件が終了する前に亡くなるという経験をすることがあります。
そのような場合、弁護士が困惑するのは、預かり金を誰に返すべきかです。
もちろん名乗り出てくれれば、その方に、必要な書類をそろえてもらい、その上でお返しします。
預かり金は、依頼者の立場から言えば弁護士に対する債権です。
債権は相続財産を構成しますので、相続人が相続します。
ですので、受け取りに来た方が相続人の範囲が確定できる戸籍謄本、改製原戸籍謄本、除斥謄本などをそろえていただき、さらにその受け取りに来た方が受け取ってよいとの書面、(例えば遺産分割協議書、同意書など)を用意していただければ、安心してお返しすることができます。
そうでなければ、他の相続人から返還請求を受ければ、受け取りに来た方に返した後であっても、そのほかの相続人にも支払わなければならないとなってしまいます。
銀行、信用金庫などで、相続した預貯金について名義変更をしたり、解約したりしようとすると、戸籍関係の書類や印鑑登録証明書、同意書などを要求されるのは、同じ理由です。
そして、内妻にはお返しすることはできません。
内妻とは内縁(事実婚)すなわち婚姻届を出していない夫婦の妻のことです。
今は、この内縁もできるだけ婚姻届を出している夫婦に近づけようという解釈がなされています。
しかし、相続については、戸籍の記載を基準として処理されます。
ですので、内妻には相続権がありません。
死に際まで近くで面倒を見続けた内妻は何も得ることができず、遠くにいて何もしなかったとしても、子どもがいれば子どもが財産を相続とします。
様々な理由で婚姻届を出していない夫婦は少なくありません。
でも、人の命は必ず終わりを迎えます。
ご自分が亡くなった後のことを考えるなら、せめて元気に生活ができている間に、婚姻届を出すとか、婚姻届が出せないのなら遺言書を作成しておくことはしてあげておくべきです。
また、贈与者の死亡により効果が発生するとする死因贈与という契約があります。
弁護士に対する預かり金については、自らの死後に預かり金を返す相手を内妻に指定して合意しておくという方法もあります。

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