熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

借金問題

ヤミ金についての解決を依頼するということ

最近、ヤミ金の相談が増えています。
テレビCMを流している東京の法律事務所に電話をして相談したところ、地元の弁護士に頼めと言われた人もいました。TVのワイドショーでは、そのような法律事務所の代表弁護士がヤミ金のアジトに乗り込んで、返したお金を回収するシーンがあったのですが、あのシーンはやらせだったのでしょうか。それともその法律事務所では、楽な業務に方針転換をしたのでしょうか。
ヤミ金とは、貸金業者の免許を持たずに、年利数百パーセント以上の高金利で、不特定多数の人に対して、お金を貸し付けている業者を指しています。
私は、これまでヤミ金から借りている人からの依頼を受けたことが少なくありませんので、ヤミ金に苦しめられている人の依頼を受けることにやぶさかではありません。
ところで、最高裁判所第三小法廷平成19年(受)第569号損害賠償請求事件平成20年06月10日判決は、 「 出資法5条2項が規定する利率を著しく上回る利率による利息の契約をし、これに基づいて利息を受領し又はその支払を要求することは、それ自体が強度の違法性を帯びるものというべき」であるとし、ヤミ金業者が「貸付けとして行った金員の交付は、各貸借取引そのものが公序良俗に反する違法なものであって、法的には不法原因給付に当たるから、上告人(借りた人)らに対し、交付した金員を不当利得として返還請求することはできない。その反射的効果として、上告人(借りた人)らは、交付を受けた金員を確定的に取得する」との判断を示しました。簡単に言うと、年利数百パーセント以上の高金利での貸し付けは犯罪的行為なので、借りたお金(元本)も返さなくてよいと言うことです。
私は、この最高裁判決が出る以前から、この判決の立場で、ヤミ金に対応してきました。
ところで、ヤミ金の相談の中で、「弁護士から1言言ってもらえれば」という方がいました。
私がヤミ金と対応した案件はそれほど少なくはありません。
そして、ヤミ金をしている人やこれからしようとする人がここのお話を見ていることもあり得ますので、詳しくはお話しできませんが、電話を1回してそれで解決した案件もありますが、1回の電話で解決しなかった案件の方がはるかに多いです。
また、ヤミ金の対応は、ほかの案件と異なり、弁護士に依頼すれば依頼者が安全圏にいることができるというものでもありません。
「弁護士から1言言ってもらえれば」解決するなどと甘い考えの方の依頼をお受けすることは、依頼される方にとっても、依頼を受ける私にとっても不幸な結果になる危険性が高いです。
ですので、ヤミ金と戦う決意がない方の依頼をお受けすることはできません。
また、ヤミ金と支払い方法の交渉をしてほしいとの依頼もありますが、このような依頼をお受けすることはしていません。
私は、弁護士にとっての「正義」は、依頼者の権利・利益を守り、その損害を最小限にすることであるとは考えています(「正義」)。
ただ、弁護士が法律の専門家である以上は、法律に違反する行為をすることはできないと思います。
ヤミ金と支払い方法の交渉をすることは、ヤミ金という犯罪的行為を是認することを前提とします。
弁護士としてそういう交渉はできないと私は考えています。
ヤミ金は犯罪です。
ヤミ金からの厳しい取り立てのために隣家に強盗に入ってしまった老婆もいました。
私も弁護士として、ヤミ金と戦うことにはやぶさかではありません。
また、私たち弁護士は、ヤミ金と戦う新兵器も手にしており、これはヤミ金との戦いで効果が上がると期待できます。
しかし、弁護士がヤミ金と戦うためには、依頼者もヤミ金と一緒に戦う気持ちを持ってもらうことが必要です。

一覧ページに戻る
top

熊本の町医者的法律事務所です。
法律の専門家に
お気軽にご相談下さい。