熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

刑事事件

重大なる思い違い

裁判官は、公平中立な立場にいて、真実をわかってくれる。だから、法廷で裁判官に直接真実を話せばわかってくれる。
大岡政談や東山の金さんのような名奉行に慣れ親しんでいるからかもしれませんが、日本人には、お上が間違いを犯すはずがなく、また、裁判官はきっとわかってくれるという信仰があるのかもしれません。
最高裁が、平成21年12月14日、布川事件について再審開始の決定をしました。
布川事件というのは、昭和42年に茨城県利根町布川(ふかわ)で大工の男性(当時62歳)が殺害されて現金が奪われた強盗殺人事件で、この犯人として、桜井昌司さん(62)と杉山卓男さん(63)が、無期懲役とする有罪判決を受けていた出来事です。
2人が、裁判所に対し、裁判のやり直しである再審を求めていたところ、水戸地裁土浦支部は平成17年9月に再審開始を認める決定を出しました。
ところが、検察官は、この再審開始決定に対して、即時抗告しましたが、平成20年7月に東京高裁がこの即時抗告を棄却したため、最高裁に特別抗告していましたが、平成21年12月14日に棄却されたというものです。
最高裁が再審開始を認めたことを受けて行われた記者会見で、杉山さんは、「裁判所ならわかってくれると思っていた。裁判所が一番許せない。」と話されていました。
刑事裁判を経験していない人にとっての裁判官のイメージは、杉山さんのこの発言に象徴されていると思いますし、裁判官はわかってくれるという信仰があるという仮説を裏付けているように思います。
現実は違います。
しかし、捜査段階で自白していると、たとえ法廷で身の潔白を主張しても、捜査段階での自白調書がほとんど無条件で証拠として採用され、有罪と認定されてしまいます。
さらにご丁寧に、法廷で身の潔白を主張したことは、往生際の悪い不合理な弁明と受け取られ、刑罰が重めになってしまいます。
裁判官は、自分のいうことをわかってくれて、無実の罪から救ってくれるというのは、致命的な思い違いです。
身に覚えのない犯罪で逮捕されたのであれば、直ちに弁護士の援助を受けるべきです。

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