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刑事事件

国選弁護人と私選弁護人

国選弁護人というのは、裁判所から選任される弁護人をいいます。
ご自分で選任する弁護人を私選弁護人といいます。
国選弁護人の報酬は国費、すなわち税金でまかなわれますが、「訴訟費用は被告人の負担とする。」と判決でいわれると、国選弁護人の費用は被告人が負担しなければならなくなります。
最近、私の担当した国選弁護の事件で、「訴訟費用は被告人の負担とする。」と判決でいわれたものがあり、裁判が終わった後で、書記官さんに「おかしい。」と私が不満を言ったこともありました。
この「訴訟費用は被告人の負担とする。」と判決でいわれても、訴訟費用免除の申し立てをすれば、負担するようにいわれた訴訟費用を免除してもらえることもあります。
「訴訟費用は被告人の負担とする。」と判決でいわれたのは、これまで2件しか記憶にありません。
ところで、国選弁護人と私選弁護人とで、弁護活動に差があるかと言えば、ありません。
国選弁護人であれば2回面会すればよいけど、私選弁護人であれば10回面会するということはありません。
国選弁護人であっても、必要があれば、10回でも20回でも面会します。
また、国選弁護人でも、被害弁償をしたり、示談交渉をしたりします。
それに、被告人が保釈金を用意できるようであれば、国選弁護人も保釈請求をします。
しかし、国選弁護人と私選弁護人とで、決定的に違うことがあります。
それは、そのまま起訴されずに処分保留で釈放されたときです。
このような処分保留の場合、検察官から、被害者と示談したり、被害者に被害弁償するように求められ、それが不起訴決定の条件になることが多いです。
私選弁護人の場合、依頼者との委任契約の内容によりますが、そのまま弁護人として被害者と示談交渉をすることになります。
これに対し、国選弁護人は、起訴されずに釈放された時点でその職務を終えると刑事訴訟法で定められています。
すなわち、法律上、処分保留で釈放されたとき、国選弁護人が被害者と示談交渉することは予定されていないことになります。
もちろん、処分保留で釈放された後で、国選弁護人が被害者と示談しても、国選弁護人の報酬には全く影響しません。
ですので、処分保留で釈放された後で、その国選弁護人がそのまま被害者と示談交渉をする必要がある場合には、国選弁護人であった弁護士を私選弁護人に選任する必要があります。
もし、処分保留で釈放された後で、国選弁護人であった弁護士がそのまま私選弁護人になるための契約もせずに被害者と示談交渉をしたのであれば、それは、その弁護士の無償の(と言うより手出しの)ボランティアによるものですので、是非その弁護士に感謝をしてあげてください。
その感謝が、その弁護士にとってのせめてもの報酬となりますから。

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