少年事件
オードリー
オードリーという漫才コンビがいます。
昨年もっとも売れた芸人の1組ですので、多くの方が知っていることと思います。
オードリーの掛け合いの中に次のようなものがありました。
若林「お前とはやっていけねえよ。」
春日「本気で思っているのか。」
若林「本気で思っていたらコンビを続けていねえよ。」
春日「デヘ(^_^)ゞ」
記憶で書いていますので、少し違うところはあるかもしれませんが、雰囲気は合っていたと思います。
漫才の落ちでよく使われるネタでした。
このやりとりは、親子とか夫婦とか、特に親しい関係では必要なやりとりであるように思います。
例えば、父親と子供の関係です。
昔は、子供は父親の背中を見て育つと言われていました。
私はリアルタイムでみたことはありませんが、「寺内貫太郎一家」というドラマは、このような親子関係を背景にしています。
昔は、父親は特別な存在でした。
一家の大黒柱として、金を稼いで、家族を養う責任がありました。
父親の食事は、必ず一品多くて、居間の上座にいつも鎮座して。
母親は、いつも台所で炊事とか、洗濯とかに忙しくて。
それが、子供は父親の背中を見て育つの舞台装置でした。
そのような舞台装置が残っている家庭は、現在ではとても珍しいと思います。
それで、子供に父親の背中を見て育てと言えば、それは単なるコミュニケーション不足に陥るだけです。
それに、現在は、昔のように、一つの価値観を社会全体で共有するような社会ではありません。
一つの価値観を共有しているような社会であれば、「以心伝心」という言葉があるように、いちいち言葉にしなくても、態度や行動で、思っていることが通じ合うかもしれません。
しかし、現在は、人や物そして情報の交流によって、多様な価値観が共存する社会になっています。
「以心伝心」の基礎となる社会ではなくなっているといえます。
このような社会では、「あなたのことを大切に思っている。」という気持ちは、言葉にしなければ相手に伝わりません。
これは、親子や夫婦でも同じことが言えます。
若林「お前とはやっていけねえよ。」
春日「本気で思っているのか。」
若林「本気で思っていたらコンビを続けてねえよ。」
春日「デヘ(^_^)ゞ」
このようなやりとりは、親子や夫婦の間でも、大切だと思います。
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