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刑事事件

物語=本当のこと?

最近の打ち合わせで、大阪地検の元検事前田恒彦氏の話題が出ることがあります。
無実の人間でも検察官は有罪にすることができるという危険性が白日の下になったのですから、市民の関心も高いです。
今回は物的証拠のねつ造でした。
しかし、供述証拠のねつ造は現在も続いています。
供述証拠というのは、供述調書という形式で法廷に出ます。
この供述調書は、独白の物語調でかかれます。
しかし、取調では、特に事実関係に争いがある事件(否認事件)での取調では、被疑者が進んで話をしている光景に出会うことは珍しいといえます。
確かに、最初は被疑者が話すのに任せています。
しかし、そのうちに、例えば、「被害者が○○と言っているぞ。○○じゃないのか。」という取調官の問い詰めが始まります。
そのような問い詰めが続くうちに、だんだんと自分の記憶に自信が持てなくなってきます。
そして、ついには、「じゃ○○で良いんだな。」と切り出され、思わず「はい。」と答えてしまいます。
すると、「私は、~○○でした。」のような供述調書ができあがります。
ひどいときには、被疑者が「私はやっていません。」と言っているのに、「私はやりました。」という調書が作られます。
被疑者は、「はい。」さえ言っていれば、取調官が勝手に物語を作ってしまいます。
というか、物語は逮捕する頃にはできあがっています。
捜査官は、その物語に沿った話だけを聞きたいだけです。
捜査官にとっては、この物語だけが「本当のこと」なのです。
足利事件で無実の菅家利和さんが「私はやっていません。」と取調で言ったのに対し、取調担当検察官はこのように言っています。
「本当のことを言ってください。」と。

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