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刑事事件

海老蔵さん事件 示談しても公判請求

海老蔵さんの事件は、加害者が公判請求されました。
公判請求というのは、刑事裁判の起訴の1つで、法廷での裁判を請求することを言います。
刑事裁判の起訴には、簡易裁判所に簡単な手続で罰金刑を下す略式命令を請求する略式起訴もあります。
さて、その日の夕方に海老蔵さんが記者会見をして、加害者側と示談したことを明らかにしました。
示談したのに公判請求されたことを不思議に思われている方もいらっしゃることでしょう。
まず、傷害罪は親告罪でないということがあります。
親告罪というのは、被害者の告訴がなければ公判請求できない犯罪を言います。
強姦罪、強制わいせつ罪、名誉毀損罪、器物損壊罪などが親告罪です。
これらの犯罪では、被害者と加害者が示談をし、被害者が告訴を取り下げれば、それが公判請求の直前であっても、もはや公判請求をすることができません。略式起訴もできません。
これに対し、傷害罪では、被害者と加害者が示談をしても、検察官の判断で、公判請求ができます。
よく「被害届の取下げ」という言葉を聞きますが、「告訴の取下げ」と異なり、法律上の用語ではありませんし、検察官の判断を拘束するほどの効力はありません。
さらに、今回の海老蔵さんの事件で言えるのは、示談の時期が遅かったということがいえるように思います。
検察官は、勾留の満期日の3日前(10日勾留では7日目、20日勾留では17日目)には処分方針を決め、上司(熊本地方検察庁のような小さな庁では次席検事、東京地方検察庁などのような大きな庁では部長、副部長)の決済を受けます。
満期日の午後には事件係のような起訴状を裁判所に提出する部署に起訴状が届けられ、午後4時頃には裁判所に起訴状が提出されます。
ドラマのように、満期日にいきなり示談書を検察官に届ければ起訴がなされないということはありません。
起訴前に示談をする場合には、1日目から検察官に根回しをしながら準備を進めます。
そして、満期日の3日前を目標に示談をまとめていきます。
海老蔵さんの事件では、示談がまとまるのが遅すぎたのかもしれません。

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