熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

雑談

邪魔者としての法律

東京の法律事務所が、「法律は社会のインフラです。」というキャッチフレーズのテレビCMを流しています。
インフラというのは、道路であるとか、公園のような社会資本を指します。
法律があることにより、紛争を予防したり、紛争が生じたときの解決の方法を示すことで社会を維持することができるという意味では、「社会のインフラ」は言い得て妙です。
ところで、戦時国際法という分野はありますが、法律は平和な状態を前提とします。
例えば、外国の侵略を受けている戦争状態の時に、空爆された住居について財産権を主張したり、生存権を主張しても、意味がないことです。
それらは、戦争状態が終わった後に考えることです。
今回の東日本大震災の被災状況は、戦災に比肩できるほど大規模なものでした。
まず、ご自分の土地がどこにあるかを確定することがとても難しい状態です。
土地の境界は、本来は何も線の引かれていない、果てしなく広がる大地の上に、約束として線を引いたものです。
ほとんどの建造物が流され、瓦礫が積み重なっている被災地で境界を画定することは難しいと考えられます。
ただ、地積調査が終わっている地域で、基点を見つけることができれば、GPSを利用した測量により、比較的容易に土地の境界を画定できると思います。
次に、自分の土地が見つかったとしても、その土地上にある他人の家の残骸の処分について困難な問題が生じます。
通常は所有権に基づく妨害排除請求を行いたいところです。
ただ、被災地の現状では、そのような法的な措置を執る余裕はないでしょう。
他方で、処分するとしても、他者の所有物を勝手に処分することの問題もあります。
そのようなことを考えると、被災地の復興に、法律が足かせとなる危険性もあると思われます。

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