熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

刑事事件

説明義務

インターネットの掲示板で、被疑者・被告人の家族と思われる方によると思われる国選弁護人からの報告がないとの苦情(?)の書き込みを見たことがあります。
多分、この方は、国選弁護人が家族の方に報告することが当たり前とお思いのようです。
ところで、この方がそのように考える根拠は何なのでしょうか。
弁護士は、依頼者に対して、依頼を受けた案件について報告する義務があります。
しかし、民事事件における報告義務と刑事事件における報告義務は同じとはいえないと思います。
民事事件では、弁護士に依頼して費用を支払う方と、その依頼した案件について利害関係を持つ方が一致していることが一般的です。
これに対して、刑事事件では、被疑者・被告人の家族も弁護人を選任できることから、弁護士に依頼して費用を支払う方と、その依頼した案件について利害関係をもっとも持っている被疑者・被告人が同一でないことはあり得ます。
このような場合、弁護人としては、被疑者・被告人の意向を最優先に考えます。
従って、私は、被疑者・被告人の家族から依頼を受けた場合でも、事件の内容について家族に具体的に説明することは差し控えています。
これが国選事件であればなおさら、積極的に被疑者・被告人の家族に説明する必要はないといえます。
なぜなら、国選事件では、弁護人は裁判所から選任されていますので、被疑者・被告人の家族といえども第三者です。
それ以上に、被疑者・被告人の家族といえども、被疑者・被告人の許諾もなく説明をすることは、弁護士に課せられている守秘義務に反するといえると考えます。
弁護士は「先生」という敬称をつけられることが多く、ともすれば学校の教諭のような立場と5階される方もいられるかもしれません。
学校の教諭であれば、生徒・児童について学校であったことをその生徒・児童の保護者である家族に説明することが必要かもしれません。
しかし、弁護士は、被疑者・被告人の家族と利益が対立するようなことがあっても被疑者・被告人の権利・利益を守らなければならないという点では、学校の教諭とは立場が違います。

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