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通告義務

大阪府東淀川警察署が、児童虐待が疑われる子供を一時的に保護して警察に通報した女性について、その女児の母親を同席させたうえで、この女性の住所や連絡先などを聴き取っていたそうです。
児童虐待等の防止に関する法律(児童虐待防止法)6条は、「児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。  」と規定し、国民大して、児童虐待が疑われるときの通告義務を定めています。
この女性は、大阪市東淀川区内の公園で自分の子供を遊ばせていたとき、見知らぬ女児が「おなかすいた」「のど渇いた」と大声で泣いているのに気づいたそうです。この女児は、3歳だったそうですが、 季節外れの汚れたセーターを着て、腕やすねにはあざもあり、汗のにおいも鼻をついていたのに、近くに保護者も見当たらまかったことから、虐待や育児放棄を疑い、児童虐待ホットラインに通報したそうです。
すると、応対した市こども相談センター(児童相談所)の担当者から「職員派遣に時間がかかるので、いったん近くにある東淀川警察署の交番に向かってほしい」と指示されて、東淀川警察署の交番に連れて行ったそうです。
この女性の行動は、児童虐待防止法6条の義務に従った者ですので、法律上何ら問題がないと思います。
これに対して、東淀川警察署は、あろうことか、やってきたその女児の目の前でこの女性の住所や連絡先を聞き取っています。
児童虐待防止法7条は「市町村、都道府県の設置する福祉事務所又は児童相談所が前条第一項の規定による通告を受けた場合においては、当該通告を受けた市町村、都道府県の設置する福祉事務所又は児童相談所の所長、所員その他の職員及び当該通告を仲介した児童委員は、その職務上知り得た事項であって当該通告をした者を特定させるものを漏らしてはならない。 」と秘密保持義務を通告を受けた機関・職員に課しています。
この列挙されているものの中には、確かに、警察機関、警察官は含まれていません。
ところで、この児童虐待防止法7条は、通告した者が特定されることにより、逆恨みなどに基づくトラブルに巻き込まれることを恐れ、児童虐待を発見しても通告を躊躇するような事態を回避して、通告を促し、もって児童虐待を受けている児童の早期の発見、救助に役立てようという目的で定められていると思います。
そして、警察機関、警察官が通報の受け手になることはよくあることです。
それにもかかわらず、児童虐待法7条が警察機関、警察官を列挙しなかったのは、そもそも警察機関、警察官は国家公務員法又は地方公務員法により守秘義務を課されているので、わざわざあげる必要がないからです。
従って、警察機関、警察官が児童虐待法7条の義務を免れているわけではなく、児童虐待法7条の趣旨を読み込んで、守秘義務をより厳格に運用しなければならないと考えます。
大阪府警察は、今回の失態を重大なものとして、真摯に受け止めるべきです。
 
じどさすささっっs 
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