熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

雑談

園児送迎バス第1審判決(続)

さて、この仙台地裁の判決ですが、この裁判では、損害賠償の根拠を安全配慮義務という契約責任に求めています。
損害賠償の根拠としては、この裁判のように契約責任に求める場合と、交通事故などのように不法行為というものに求めるものがあります。
契約責任と不法行為とでは、時効の長さに大きな差がありますが、主張する理屈にも当然違いがあります。
不法行為では、加害者の落ち度を主張して証明する必要があります。
これに対して、契約責任では、債務者が行うべきなのに行わなかった債務の内容を主張して証明する必要があります。
そして、債務者は、債務を行わなかったことに落ち度がなかったことを主張して証明する必要があります。
仙台地裁の裁判では、幼稚園は、送迎バスを出しているのですから、園児を各家庭まで無事に送り届ける債務があったと言えると思います。
よく聞く「帰り着くまでが遠足です。」のような感じです。
それを途中で津波にのみこれまれ手死亡させたのですから、契約責任があるというものです。
確かに、東日本大震災という未曾有の大災害ですので、助かったのが奇跡と言えなくもありません。
しかし、ラジオで大津波警報が出ていることを知って幼稚園に戻った送迎バスは助かっています。
災害情報をきちんと収集して、送迎を待っていれば園児は助かったかもしれません。
また、送迎ルートを高台にするとか、津波がこないところを通っていれば助かったかもしれません。
すると、未曾有の大災害だったから仕方なかったとはいえないとなります。
幼稚園は控訴するのでしょうか。
控訴は、判決が当事者に届いて14日以内に行わなければなりません。
仙台高裁の判断はどうなるのでしょうか。
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