熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

交通事故

名古屋暴走事件の賠償問題

名古屋駅近くで、自動車で歩道を走行させて、歩行者を次々とはねるという事件がありました。
この事件で、加害者は、行政上の処分、刑事上の処分がなされると思われますが、それらは被害者の救済には役に立ちません。
そこで、この事件の損害賠償についてお話をします。
なお、ここでお話しした内容については、平成26年3月2日午後4時50分からのRKKラジオ「お尋ね下さい!山崎です!」でもお話しします。
この事件では、1人が腰の骨を折る重傷で、12人が足の骨を折るなどの怪我を負ったそうです。
すると、この事件で賠償しなければならない損害額は、数千万円から1億円を超える可能性があります。
加害者が自動車保険を使うということはできません。
保険は、故意で起こした保険事故、保険事故というのは保険金を支払う根拠となる出来事を保険事故というのですが、故意で起こした保険事故については保険会社は保険金を支払いません。
名古屋の事件では、加害者は、殺してやろうと思ってこのような事件を起こしたと言っていると報道されていて、この報道の通りであれば、保険金は支払われません。
すると、加害者が、自身の財産で賠償をしなければならないのですが、加害者にそれができるとは経験則的には思えません。
ただ、この事件では、被害者は、加害者にレンタカーを貸したレンタカー会社に損害賠償請求をすることができます。
すなわち、自動車損害賠償補償法(自賠法)3条では、「自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があつたこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたことを証明したときは、この限りでない。 」と定めています。
損害賠償責任を負う「事故のために自動車の運行のように供する者」(自賠法3条)を運行供用者というのですが、その自動車の所有者であるレンタカー会社も運行供用者になります。
そして、レンタカー会社に故意がないのですから、保険は使えるとでしょう。
このように、レンタカー会社が賠償義務を負うとお話しすると、レンタカーで事故を起こしてもレンタカー会社が賠償責任を負うからご自身が賠償責任を負わなくても安心と勘違いをされるかもしれません。
しかし、交通事故の第一次的な責任は運転者がありますので、レンタカー会社が被害者に賠償した金額は、レンタカー会社から後日請求されることになります。
ご留意下さい。
 
一覧ページに戻る
top

熊本の町医者的法律事務所です。
法律の専門家に
お気軽にご相談下さい。