熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

刑事事件

刑事裁判所の役割

最高裁で、裁判員裁判での量刑が破棄され、減刑されたそうです。
事案は、児童虐待死(傷害致死)の事案で、求刑の1.5倍の量刑をしていました。
きっと、裁判員は、亡くなったお子さんに対して深く同情したのかもしれません。
児童虐待許すまじという観点には、共感できるものがあります。
他方で、刑事裁判所の役割としてはどうでしょう。
刑事裁判所は、訴追者である検察官も国家機関であることから、その第三者性が強く求められています。
中立な第三者として判断を下すのです。
その中立な第三者として、求刑を超える厳しい量刑の判決を下しても良いという考え方もあるでしょう。
しかし、中立な第三者は、基本的に情報に乏しい立場にあります。
令状主義という言葉があります。
逮捕や家宅捜索のような強制的な捜査をするには、裁判官が発行する令状を得て行われなければならないという原則です。
この令状という言葉は、「命令状」というように理解されがちです。
しかし、令状を発する裁判官は、自ら情報を獲得することができません。
そのような立場の裁判官が命令状を出せるわけがありません。
捜査機関がこのような捜査を行いたいというのに対し、裁判官が許可を出す理解するべきです。
すなわち、令状というのは「許可状」というように理解するべきです。
裁判においても、刑事裁判所は中立な第三者であることが要請されます。
仮に、刑事裁判所に対する中立な第三者であることの信頼が損なわれれば、被告人は「運が悪くて」処罰されたと感じるかもしれません。
これでは、被告人は更生の意欲を持つことができません。
最高裁が判決で、量刑の公平性を求めている実質的な理由はここにもあるのではないでしょうか。
刑罰の執行は、検察官の職責です。
その検察官が、刑罰の執行について裁判所に許可を求める手続が刑事裁判と理解することができます。
すると、刑事裁判所は、検察官が求めている刑罰を超えて量刑を下すことができないとの理解になるのではないでしょうか。
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