熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

交通事故

飛び出し事故(人vs車)

車を運転したところ、前方で、反対車線に停車していたバスの陰から歩行者が全速力で走り出して道を横断していきました。
とりあえず、衝突は回避できました。
「かもしれない運転」、「防衛運転」は大切ですね。
もっぱら交通事故の被害者の代理人をしていて、交通事故の加害者になりたくないものです。
交通事故の被害者の代理人でなくても、交通事故の加害者にはなりたくないですね。
ところで、私の車が、道を横断する被害者をはねたときの過失割合はどうなるでしょうか。
過失割合というのは、損害をどのように配分するかを検討するときの基準です。
過失割合については、日弁連交通事故相談センター東京支部が発行する「民事交通事故訴訟損害額差根知基準」(「赤い本」)と東京地裁民事交通訴訟研究会が編纂した別冊判例タイムズ38「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」(「緑の本」)を参考にしています。
歩行者は、私から見て、横断歩道の手前を横断しました。
横断歩道を横断していたのではありません。
そして、横断歩道には、押しボタン式の歩行者用信号が設置されていました。
車の信号は青、横断歩道の信号は赤でした。
この場合、私の車が歩行者をはねたとき、「緑の本」【32】の類型が適用されますが、歩行者に70%の過失が配分されてしまいます。
車の運転手は、30%の過失の責任しか負いません。
つまり、歩行者が死亡したときの死亡慰謝料、死亡による逸失利益などの損害の3割、歩行者が負傷したときの治療費、入院雑費、通院交通費、入通院慰謝料、休業損害、後遺症による逸失利益、後遺症慰謝料の3割しか、車の運転手から賠償を受けることしかできないということです。
これは、自賠責保険から支払われる保険金より少ない金額になります。
一般的には、判決で見込まれる損害賠償金は、自賠責保険から支払われる保険金から支払われる保険金より高額になることが多いのですが、この場合は逆転します。
交通事故の被害に遭われて、後遺症が残ったり、亡くなったりすると、それなりの損害賠償金を受けることができますが、その被害はこの損害賠償金で完全に埋め尽くすことはできないと思います。
その意味では、交通事故の被害者が損害賠償金で得をすることはないと思っています。
しかし、今回お話ししたような交通事故に遭われると、それは痛み損、死に損になってしまいます。
痛み損、死に損にならないためには、歩行者であっても、信号を守るべきです。
ちなみに、「緑の本」【32】では、「歩行者が車の直前に飛び出したような場合には、車が免責されることもあろう」という記載があります。
 
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