熊本の弁護士|交通事故,離婚の山崎法律事務所

損害賠償請求

「一切接触しない」

不貞(不倫)の示談書でよく見かける条項があります。
「今後一切接触しない。」
中には,ご丁寧に,「今後一切接触しない。」に違反した場合の違約罰を定めているものがあります。
例えば,「これに反した場合には100万円を支払う。」というようなものです。
この示談書に署名,押印させた方の多くは,この通りの効果が生じると思っていらっしゃるようです。
しかし,一切の接触には,様々なものが含まれます。
例えば,密閉された個室で2人きりになるものから,同じ職場であればその職場で他の方たちと一緒に同じ部屋にいたり,たまたま町中で出くわしたりするものまで,これらすべてについて,接触といえば接触でしょう。
すると,これに100万円の違約罰が定められているときには,たまたま町中で出くわしただけで100万円を支払わなければならない・・・という話にはなりにくいと思います。
人に義務づけるためには,その義務,その内容を特定できる必要があります。
しかし,一切の接触というと,その内容を特定することができなくなります。
私も不貞の慰謝料を請求する依頼をお受けします。
町中で出くわして欲しくもないという気持ちであることは理解しています。
ただ,契約上の義務とするには,その内容を特定する必要があります。
例えば,「午後5時から翌日の午前6時まで」とか,「会社の外で」とか,「第三者を立ち会わせないで」など,義務の内容を特定できるように,接触の目的,時間や場所,接触の態様・方法,時期など具体的に定めていく必要があると思います。
「今後一切接触しない」という条項は,約束としては意味があると思いますが,契約上の義務を発生させるものではないと思います。

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