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契約

東京ガスの賠償責任

東京都新宿区,文京区で,8月21日,東京ガスのガス供給が停止したそうです。
東京ガスの発表では,ガス管内に流入した水と土砂により,ガス管が閉塞されたことが原因だそうです。
早いところでは,8月24日から復旧しているそうですが,まだ復旧していないところもあるそうです。
飲食店では,影響を休止せざるを得ないところも出ているようです。
大変な損害です。
このような場合,損害の賠償請求ができるか気になるところです。
都市ガスだけでなく,水道,電気などのライフラインが供給されなければ,生活に支障が出ることはもちろんですが,企業活動が停滞してしまうことも起こりえます。
ガス供給契約というものについて考えると,このガス供給契約において,ガス会社は,利用者に対してガスを供給する債務を負っています。
そこで,ガスを供給することができなければ,債務不履行になりますので,これにより生じた損害を賠償するべきといえます。
ところが,約款で,この損害賠償責任を軽減していたり,免除していることも考えられます。
約款も契約の内容になるので,約款の内容を確認することは重要です。
ちなみに,令和2年4月1日から施行されている改正民法では,548条の2,548条の3で,定型約款の合意,定型約款の内容の表示が定められていますので,令和2年4月1日以降にガス供給や引っ越しなどの契約をしたとき,約款という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
東京ガスのガス供給に関する約款は,ウエブ上に公開されていましたので,どなたでも見ることができます。
東京ガスでは,令和3年10月1日から約款が変更になるらしいのですが,今回の件は,令和3年9月30日まで適用される約款を見るとよいです。
そして,東京地区等一般料金「一般ガス供給約款」38条では,ガス供給停止によって利用者が損害を受けても,東京ガスの責めに帰すべき事由がないときは,東京ガスは賠償任を負わないということを定めています。
当たり前と言えば当たり前の内容を規定しています。
一般の債務不履行でも,不可抗力で債務を履行できなくなった場合にまで,債務不履行による損害賠償責任を生じるものではありません。
今回のガス管内に水や土砂が流入した原因について,その付近で行われていた他業者の工事でガス管に傷が入ったような場合でなければ,ガス管の老朽化が疑われます。
ガス管の老朽化が原因であれば,東京ガスの責めに帰すべき事由があるように思われます。

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