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刑事事件

金メダルを噛むと・・・

東京オリンピック2020も明日までになりました。
地元開催ということもあるのでしょう。
日本選手が多くのメダルを獲得しており,金メダルについては史上最多だそうです。
これが有観客であれば,日本選手にさらなる力を届けることができたことでしょう。

ところで,河村たかし名古屋市長が後藤希友選手の金メダルを,あろうことか,無断で,噛んだとのことです。
勝手に他人の物を噛むということはいかがなものでしょう。

ちなみに,この河村市長の行為は器物損壊という犯罪に該当する可能性があります。
器物損壊とは,刑法261条に定められている他人の物を損壊し,傷害する行為です。
ガラスをたたき割ったりする行為が典型です。
ただ,損壊するは,物理的に壊す行為だけをいうのではありません。
例えば,他人の食器に放尿した場合,その食器は洗えば使えます。
しかし,洗ってでも使おうとする人はそんなに多くはないでしょう。
他人に放尿された食器なんて使いたくないと思うことでしょう。
これは,明治時代に実際の起きた事件で,その事件について,器物損壊罪の成立を裁判所は認めています。
すなわち,損壊するとは,物理的に壊すだけでなく,事実上もしくは感情上,その物を本来の用法に従って使うことができなくする行為をいいます。

すると,他人から勝手に噛まれた金メダルについて,外形的な変化がなかったとしても,後藤選手が触ったりしたくないということになれば,金メダル本来の用法に従って使えなくしたとして,金メダルを損壊したということもできます。
他方で,金メダル本来の用法が何かについては,争いになる余地はありそうです。

ちなみに,器物損壊は親告罪なので,告訴がなければ起訴されることはありません。

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