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離婚

裁判の国境

持続化給付金10億円をだまし取った事件の主犯格とされている男性がインドネシアで現地の警察に逮捕されたそうです。
逮捕容疑は,持続化給付金10億円をだました取った件ではなく,インドネシアに在留期間を超えて滞在した件だそうです。
幼いころ,「Gメン75」というドラマを見ていたのですが,ドラマでは,日本の警察官が国外に逃げた犯人や国外にいる黒幕を追って国外に出ることがあります。
しかし,リアルでは,日本の警察官が国外で捜査をすることはありません。
特に逮捕,捜索と言った強制捜査は,裁判官の令状に基づいて行わなければならないのですが,日本の裁判官が出した令状は,国外で執行することができません。
これは,国家主権という考えに基づいています。
裁判官が出した令状を執行すると言うことは,1つの国家主権の発現ですが,外国でこれをするとその国の国家主権との間で矛盾が生じてしまいます。
だから,国外で,日本の警察官が被疑者を逮捕することができないのです。
裁判の場面でもこのような理屈が出てきます。
当事者の一方が国外にいるときでも国内の裁判所に裁判を起こすことができます。
離婚裁判でも,私の依頼者の方が国外にいたり,相手が国外にいたりしたことがあります。
離婚裁判では,判決を下すには,当事者から話を聞く手続きをしなければなりません。
その場合は,国外にいる人に帰国してもらわなければなりません。
このような場面で,相手の代理人から,この手続を電話会議でしてもらいたいとの要望が出たことがありました。
そのとき,裁判官は,国外にいる人に対して,この手続を電話会議ですると,その国の主権と矛盾が生じるとして,この要請を拒否したことがあります。
ちなみに,相手が国外にいても,離婚調停を起こすことができます。
この場合,相手に家裁の呼出が届くことと,相手が家裁の調停に出頭することができることが必要になります。

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